NPDグループから2018年9月(9月2日〜10月6日)の米国ゲーム小売市場規模に関するマンスリーレポートが到着。13億7600万ドルを販売した2018年9月の米国ゲーム市場は、12億8500万ドルだった2017年9月から7%増を達成しました。
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ソフトウェア:『Marvel’s Spider-Man』がPS独占タイトル史上最大ローンチ
PCを含むソフトウェア市場の販売規模は7億4700万ドルで、7億4400万ドルだった昨年と同水準を維持。最も貢献したのは、月間販売1位を獲得したPlayStation 4用ソフト『Marvel’s Spider-Man』でした。スパイダーマンは9月のベストセラータイトルとなっただけでなく、PS独占タイトルとして過去最高の初月販売金額を達成。さらにはPSプラットフォームで発売されたタイトルの中で歴代7位のローンチ規模となりました。
また『Marvel’s Spider-Man』は今年発売された全ソフトの中で最大の初月販売金額という勢いで、2018年の年間ランキングではいきなり第3位に、過去12か月の売上でも8位につけました。
Assassin’s Creed: Odyssey も順調な滑り出し
9月の集計期間内は、他にも注目作が多数発売されています。10月5日発売の『Assassin’s Creed: Odyssey』の集計対象期間はラスト2日間だけでしたが、それでも好調さは見て取れ、販売金額ベースで前作から2桁成長のスタートを切り初月第3位に入りました。ブランド力維持のための小休止と、クオリティ重視の開発へ舵を切ったことが上手く作用しています。
NBA 2K19
2Kの超人気バスケットボールゲーム『NBA 2K19』は初登場第2位。すでに2018年の年間ランキングで5位につけているその販売金額は、スポーツゲームの初月売上としては過去最大。『Madden NFL』を抜き去り、北米ナンバーワンスポーツゲームとなって久しい『NBA 2K』ですが、その勢いはさらに加速しているようです。先月は『Madden NFL 19』が好調なローンチとなりましたが、『NBA 2K19』はそれをしのぐ立ち上がりとなりました。
スポーツゲームとしてはもう1本ビッグタイトル『FIFA 19』が発売。4位でデビューした『FIFA 19』は『FIFA 16』以降で最大の初月販売金額を記録しました。またサッカーゲームジャンルの初月売上としては歴代第3位につけています。
Forza Horizon 4やShadow of the Tomb Raider、スーパーマリオパーティも登場
さらに『Forza Horizon 4』や『Shadow of the Tomb Raider』『スーパー マリオパーティ』といったソフトも発売。Xbox プラットフォームで人気のレースゲームシリーズ最新作『Forza Horizon 4』は、『Forza』フランチャイズの記録を塗り替える初月販売金額を達成。またXbox で発売されたレースゲームとしても過去最高のローンチとなりました。
5位に入った『Shadow of the Tomb Raider』は前作『Rise of the Tomb Raider』を上回る初動で、2013年のリブート版『Tomb Raider』に続いてフランチャイズ史上2番目のローンチとなりました。
北米で人気の高い『マリオパーティ』シリーズのNintendo Switch向け最新作『スーパー マリオパーティ』は9位に入りました。今後の商戦期本番でどこまで数字を積み上げていけるでしょうか。
その他のタイトル
その他、PS4版が発売された『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』が11位でデビュー。『ロックマン11』や『妖怪ウォッチバスターズ』といったタイトルは機種別のランキングで顔を出しています。
2018年9月 月間USチャート トップ20
- Marvel’s Spider-Man
- NBA 2K19
- Assassin’s Creed: Odyssey
- FIFA 19**
- Shadow of the Tomb Raider
- Madden NFL 19**
- Forza Horizon 4
- Destiny 2**
- Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)*
- NHL 19
- Dragon Quest XI: Echoes of an Elusive Age (ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて)
- WWE 2K19
- Grand Theft Auto V
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- Naruto To Boruto: Shinobi Striker (NARUTO TO BORUTO シノビストライカー)
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Minecraft**
*デジタル販売分を含まず。
*PCデジタル販売分を含まず。
2018年 年間ランキング(1-9月)
- Far Cry 5
- God of War 2018
- Marvel’s Spider-Man
- Monster Hunter: World (モンスターハンター:ワールド)
- NBA 2K19
- Madden NFL 19**
- Grand Theft Auto V
- Call of Duty: WWII**
- Dragon Ball: Fighterz (ドラゴンボール ファイターズ)
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
過去12か月の売上ランキング
- Call of Duty: WWII**
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- Far Cry 5
- Star Wars: Battlefront II 2017**
- NBA 2K18
- Assassin’s Creed: Origins
- God of War 2018
- Marvel’s Spider-Man
- Monster Hunter: World (モンスターハンター:ワールド)
- NBA 2K19
Xbox One
- NBA 2K19
- Forza Horizon 4
- Assassin’s Creed: Odyssey
- FIFA 19
- Shadow Of The Tomb Raider
- Destiny 2
- Madden NFL 19
- NHL 19
- WWE 2K19
- Grand Theft Auto V
PlayStation 4
- Marvel’s Spider-Man
- NBA 2K19
- FIFA 19
- Assassin’s Creed: Odyssey
- Shadow Of The Tomb Raider
- Madden NFL 19
- Dragon Quest XI: Echoes of an Elusive Age (ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて)
- Destiny 2
- NHL 19
- WWE 2K19
Nintendo Switch*
- Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)
- Mega Man 11 (ロックマン11)
- Mario Tennis Aces (マリオテニス エース)
- Splatoon 2 (スプラトゥーン2)
- Donkey Kong Country: Tropical Freeze (ドンキーコング トロピカルフリーズ)
- Monster Hunter: Generations Ultimate (モンスターハンターダブルクロス Nintendo Switch Ver.)
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy\
Nintendo 3DS*
- Pokemon: Ultra Sun (ポケットモンスター ウルトラサン)
- Pokemon: Ultra Moon (ポケットモンスター ウルトラムーン)
- Mario Kart 7 (マリオカート7)
- Super Smash Bros. (大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS)
- Minecraft
- Super Mario 3D Land (スーパーマリオ 3Dランド)
- Yo-Kai Watch Blasters: Red Cat Corps (妖怪ウォッチバスターズ 赤猫団)
- Warioware: Gold (メイド イン ワリオ ゴージャス)
- Mario Party: The Top 100 (マリオパーティ100 ミニゲームコレクション)
- Yo-Kai Watch Blasters: White Dog Squad (妖怪ウォッチバスターズ 白犬隊)
ハードウェア
ハードウェア市場は前年から若干減少して3%減の3億600万ドルでした。月間トップは台数・販売金額ともにPlayStation 4。
PS4
PS4は『Marvel’s Spider-Man』の牽引効果も大きく、9月の販売台数としては2014年以降で最大の販売台数を記録しています。人気1位は『PlayStation 4 1TB』で、このモデルが販売台数でも販売金額でも1位に立ちました。
Xbox One
Xbox Oneも前年比で30%増加するなど好調でした。年初来では60%も勢いが増しています。逆に言えば2017年まではそれだけ苦戦していたということなのですけれど。Xboxプラットフォーム内ではXbox One Xが最も人気で、1TBモデルが台数面でも金額面でも今年の1番手につけています。
Nintendo Switch
他2機種と比べると、9月のNintendo Switchには勢いがありませんでした。集計期間内には『スーパー マリオパーティ』がリリースされたものの、任天堂の今年の年末の目玉タイトルは『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ / Let’s Go! イーブイ』と『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』であり、彼らの到着までもうしばらく待たなくてはなりません。
周辺機器・アクセサリ
プリペイドカードを含むことから、デジタル市場の拡大や基本プレイ無料タイトルの人気で、レポートごとに規模が大きくなっている周辺機器市場。9月は3億2300万ドルを販売して、前年比で43%増加しました。9月までの2018年累計では26億ドルを超えており、その市場規模はハードウェアを凌駕しています。この分野を牽引しているのはデジタルコンテンツの購入に必要となるプリペイドカードで、今や他アクセサリに対する支出を上回る規模となっています。
2018年9月の米国ゲーム市場売上規模
- ハードウェア:3億600万ドル(▲3%)
- ソフトウェア:7億4700万ドル(+0%)
- 周辺機器・アクセサリ:3億2300万ドル(+43%)
- 全体:13億7600万ドル(+7%)
というわけで、2018年9月の米国ゲーム市場規模は前年同月比で7%増加 という話題でした。基本プレイ無料タイトルがヒットしていることやデジタル市場の拡大にともなって、デジタルコンテンツを購入するためのプリペイドカードの人気も上昇。米 Amazon.com では、ビデオゲーム部門の年間ランキングのトップ3をPlayStation Store Gift Cardが独占しています。トップ10内ではXbox Gift Card も加わり、6つをプリペイドカードで専有。パッケージ版のソフトは『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の7位がやっとという状況です。