NPDグループから、2018年7月度の米国ゲーム小売市場規模が報告。ハードウェアや周辺機器・アクセサリ類の販売が引き続き好調だったことから、2017年7月と比べて14%増の7億4900万ドルとなりました。
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ソフトウェア:『オクトパストラベラー』が月間1位
PCを含むソフトウェア販売は12%ダウンの2億4600万ドルでした。月間1位はスクウェア・エニックスの新作RPG『オクトパストラベラー』が獲得(海外では任天堂販売)。Nintendo Switch ソフトが2か月連続で月間1位を獲得しています。
スイッチソフトがトップ10の半数を占める
スイッチはその他のソフトも好調で、3位に『マリオカート8 デラックス』、5位に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』、7位に『スーパーマリオ オデッセイ』、そして10位に『マリオテニス エース』も入り、トップ10の半数がスイッチ独占タイトルでした。
任天堂はこの7月、最もソフトウェアを販売したパブリッシャーでした。また年間でもトップパブリッシャーとなりました。NPDグループは任天堂のデジタル販売を集計できていないにもかかわらず、スイッチ市場は成長が持続。売上高は昨年同時期と比較して約70%増加している、フルゲームの売上が伸びている唯一のプラットフォームです。
2位は『グランド・セフト・オートV』でした。4月に発売された『GTA V: Premium Online Edition』が好調だということで、PS4 / Xbox One に強力な新作ソフトが無かった関係もあり、両ハードの月間1位ソフトになりました。
「M」レーティング未満の売上が増加
NPDアナリストのMat Piscatella 氏は、ESRB「M」(17歳以上対象)レーティング未満のソフト(「T」または「E」)のパフォーマンスが上向いていると指摘。「T」もしくは「E」レーティングソフトの売上高は今年これまでで12億ドルとなり、22%の増加。NPDグループがトラッキングしているフルゲーム売上高の消費者支出全体に占める割合は44%となり、1年前と比べてシェアが6ポイント増加しました。『Fortnite』の人気拡大やNintendo Switchがファミリーを中心に支持を得ていることなど、複数の理由が考えられるとしています。
2018年7月 US月間チャート トップ20
- Octopath Traveler (オクトパストラベラー)*
- Grand Theft Auto V
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Far Cry 5
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- The Crew 2
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Mario Tennis Aces (マリオテニス エース)*
- FIFA 18**
- Lego Incredibles
- God of War (2018)
- Captain Toad: Treasure Tracker (進め!キノピオ隊長)*
- NBA 2K18
- Call of Duty: WWII
- Detroit: Become Human
- MLB 18: The Show
- Minecraft**
- Destiny 2**
*デジタル販売を含まず
**PCデジタル販売を含まず
PlayStation 4
- Grand Theft Auto V
- God of War (2018)
- Detroit: Become Human
- MLB 18: The Show
- The Crew 2
- Far Cry 5
- FIFA 18
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Horizon Zero Dawn
- NBA 2K18
Xbox One
- Grand Theft Auto V
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy
- PlayerUnknown’s Battlegrounds
- Far Cry 5
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- The Crew 2
- FIFA 18
- Call of Duty: WWII
- NBA 2K18
- Overwatch
Nintendo Switch*
- Octopath Traveler (オクトパストラベラー)
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)
- Mario Tennis Aces (マリオテニス エース)
- Captain Toad: Treasure Tracker (進め!キノピオ隊長)
- Splatoon 2 (スプラトゥーン2)
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy
- Donkey Kong Country: Tropical Freeze (ドンキーコング トロピカルフリーズ)
- Lego Incredibles
Nintendo 3DS*
- Pokemon: Ultra Sun (ポケットモンスター ウルトラサン)
- Pokemon: Ultra Moon (ポケットモンスター ウルトラムーン)
- WarioWare: Gold (メイド イン ワリオ ゴージャス)
- Mario Kart 7 (マリオカート7)
- Captain Toad: Treasure Tracker (進め!キノピオ隊長)
- Super Smash Bros. (大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS)
- Super Mario 3D Land (スーパーマリオ 3Dランド)
- Minecraft
- Super Mario Maker (スーパーマリオメーカー for Nintendo 3DS)
- Detective Pikachu (名探偵ピカチュウ)
2018年 年間トップ10
- Far Cry 5
- God of War (2018)
- Monster Hunter: World (モンスターハンター:ワールド)
- Call of Duty: WWII
- Grand Theft Auto V
- Dragon Ball Fighterz
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- NBA 2K18
- MLB 18: The Show
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)
過去12か月間の売上トップ10
- Call of Duty: WWII
- NBA 2K18
- Destiny 2**
- Madden NFL 18
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)
- Far Cry 5
- Star Wars: Battlefront II**
- Assassin’s Creed: Origins
- Grand Theft Auto V
- God of War 2018
ハードウェア:Nintendo Switchが1位
ハードウェアは19%増の2億1700万ドルでした。どのプラットフォームも好調でしたが、特にマイクロソフトと任天堂にとって良い月となりました。Xbox One や Nintendo Switch、またNES Classic Edition(ミニファミコン)のようなプラグアンドプレイデバイスが収益を牽引しました。
7月にアメリカで最も売れたハードはNintendo Switchでした。売上高においても、販売台数においても、両方で月間1位を獲得。2017年3月に発売を開始して以来、売上高1位は7度目のことであり、2017年12月以降では初めてでした。またこの7月の任天堂ハードの販売台数は、2009年以降では最も多くなりました。
Piscatella氏によると2018年のハード売上高は、2011年以降では最高の水準にあります。
マイクロソフトやソニーも引き続き好調です。Xbox Oneプラットフォームの売上高は前年比で50%増、年初来で60%以上の伸びとなっています。一方、2018年の売上1位はPlayStation 4。9月の『スパイダーマン』でもうひと伸びすることが期待されています。予約時点で期待を上回る数字を記録しているのだとか。
周辺機器・アクセサリー
周辺機器・アクセサリー類も好調な売上を記録。前年同月比で49%増の2億8600万ドルとなり、NPDが1995年に集計を開始して以来、過去最高の7月月間売上を記録しました。
年初来の売上高は33%増の21億ドル規模で過去最高。2016年の16億ドルを大幅に上回っています。
この分野の売上を主導しているのは、コントローラーとヘッドセットです。コントローラーおよびヘッドセット/ヘッドホンは売上記録を更新し続けていて、この7月、コントローラーは前回記録を出した2017年7月の売上を24%上回る売上を見せました。ヘッドセット/ヘッドホンもまた、過去最高だった2015年7月の売上を70%以上更新しました。
2018年4月 米国ゲーム市場規模
- ハードウェア:2億1700万ドル(+19%)
- ソフトウェア(PC込):2億4600万ドル(▲12%)
- 周辺機器・アクセサリー:2億8600万ドル(+49%)
- 全体:7億4900万ドル(+14%)