NPDグループから2018年5月の米国ゲーム小売市場規模が報告され、2017年5月を13%上回る6億8500万ドルを達成したことが明らかになりました。この5月はハードウェア販売が好調で、前年同月比で26%拡大。またそれに伴い周辺機器・アクセサリー類も30%増を記録しています。一方、ソフトウェアは4%減となりました。
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ソフト:2年連続で前年を下回る
ソフトウェア市場は、PCソフトも含めて2017年5月から4%減少して2億7400万ドルでした。昨年は『Injustice 2』などのローンチがありましたが、今年の新作はそこまでの規模とはならず。5月のソフトウェア販売としては2年連続で前年を下回りました。
5月の販売トップはマイクロソフト / Undead Labs のゾンビサバイバルゲーム『State of Decay 2』。ソフトウェア市場全体では前年を下回る軟調な月でしたが、『State of Decay 2』に関しては前作の2倍近くを販売する滑り出し。MSはデベロッパーを高く評価していて、6月10日、傘下に収めたことを発表しています。
2位は先月1位の『God of War』、早くも年間2位につけています。3位はQuantic Dreamの『Detroit: Become Human』がデビューを飾りました。『Detroit: Become Human』はQuantic Dream開発のタイトルとして過去最高ローンチを更新。『Heavy Rain』を20%上回る出足となっています。『God of War』と『Detroit: Become Human』が好調なセールスを見せていることもあり、ソニーは5月のトップパブリッシャーでした。
ちなみに、2018年の年間1位パブリッシャーはこれまでのところUbisoftが保持、過去12ヶ月ではActivisionがトップだということです。
トップ10内には複数の Nintendo Switch ソフトがチャートイン。『ドンキーコング トロピカルフリーズ』が5位に、『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX』は7位でデビューしています。また『マリオカート8 デラックス』も9位でトップ10入り。『スーパーマリオ オデッセイ』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』といった定番ソフトも引き続きトップ20圏内をキープしています。
NPDによると、Nintendo Switch ソフトは2017年5月と比較して90%増。定番と新作が合わさり、任天堂プラットフォームの5月のソフト売上としては2011年の Wii 以来最高を記録しました。
2017年5月 USチャート トップ10
- State of Decay 2
- God of War 2018
- Detroit: Become Human
- Far Cry 5
- Donkey Kong Country: Tropical Freeze (ドンキーコング トロピカルフリーズ)*
- Grand Theft Auto V
- Hyrule Warriors Definitive Ed (ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX)*
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- NBA 2K18
- MLB 18: The Show
- Call of Duty: WWII
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- FIFA 18**
- Overwatch**
- Street Fighter 30th Anniversary Collection
- PlayerUnknown’s Battlegrounds
- Assassin’s Creed: Origins
- Monster Hunter: World
*デジタル販売を含まず
**PCデジタル販売を含まず
Xbox One 月間トップ10
- State of Decay 2
- Far Cry 5
- PlayerUnknown’s Battlegrounds
- Grand Theft Auto V
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Call of Duty: WWII
- Overwatch
- Sea of Thieves
- NBA 2K18
- FIFA 18
PlayStation 4 月間トップ10
- God of War 2018
- Detroit: Become Human
- Far Cry 5
- MLB 18: The Show
- Grand Theft Auto V
- FIFA 18
- NBA 2K18
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Call of Duty: WWII
- Overwatch
Nintendo Switch 月間トップ10
- Donkey Kong Country: Tropical Freeze (ドンキーコング トロピカルフリーズ)
- Hyrule Warriors Definitive Ed (ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX)
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)
- Splatoon 2 (スプラトゥーン2)
- Kirby Star Allies (星のカービィ スターアライズ)
- Nintendo Labo Toy-Con 01 Variety Kit
- Mario & Rabbids: Kingdom Battle
- Elder Scrolls V: Skyrim
Nintendo 3DS 月間トップ10
- Pokemon: Ultra Sun (ポケットモンスター ウルトラサン)
- Pokemon: Ultra Moon (ポケットモンスター ウルトラムーン)
- Shin Megami Tensei: Strange Journey Redux (真・女神転生 STRANGE JOURNEY)
- Mario Kart 7 (マリオカート7)
- Super Smash Bros. (大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS)
- Detective Pikachu (名探偵ピカチュウ)
- Super Mario 3D Land (スーパーマリオ 3Dランド)
- Super Mario Maker (スーパーマリオメーカー for Nintendo 3DS)
- Minecraft: New Nintendo 3DS Edition
- Mario Party: The Top 100 (マリオパーティ100 ミニゲームコレクション)
2018年 トップ10
- Far Cry 5
- God of War 2018
- Monster Hunter: World (モンスターハンター:ワールド)
- Call of Duty: WWII
- Dragon Ball: Fighterz (ドラゴンボール ファイターズ)
- Grand Theft Auto V
- NBA 2K18
- MLB 18: The Show
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- PlayerUnknown’s Battlegrounds**
過去12ヶ月の売上トップ10
- Call of Duty: WWII
- NBA 2K18
- Destiny 2**
- Madden NFL 18
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- Star Wars: Battlefront II**
- Far Cry 5
- Grand Theft Auto V
- Assassin’s Creed: Origins
- FIFA 18*
ハードウェア:据置3ハードがいずれも好調、1位はPS4
ハードウェア市場は前年同月比で26%増の1億8600万ドルと好調でした。販売トップはソニーの PlayStation 4 で、年間でも1位の人気が続いています。とはいえ、他ハードも売上は悪くなく、据置3ハードが揃って5月としては過去最高の販売台数を記録。PlayStation 4 は2016年5月を、Xbox Oneは2015年5月を、Nintendo Switch は2017年5月をそれぞれ上回りました。市場規模の拡大はPS4とXbox Oneの貢献が大きいとNPDは指摘しています。
周辺機器
ゲームカード(プリペイドカード)を含む周辺機器・アクセサリー市場も30%拡大して2億2500万ドルでした。ゲームカードの販売が好調だったことに加え、周辺機器類も2011年以来最高の販売規模となりました。ヘッドセットとコントローラーの販売規模が過去最高を記録。このカテゴリーの製品に対する消費は前年5月と比較して2倍に増加、年初来でも83%増加しています。
コントローラーの売上高は前年5月と比較して16%増、年初来で22%の増加。5月、そして今年これまでのところ最も人気だったのは PlayStation 4 用ワイヤレスコントローラー「DUALSHOCK 4」でした。
デジタルストアの拡大によって、残高チャージ用のカード販売が好調。またバトルロイヤルゲームのマルチプレイジャンルが人気となっていることで、ヘッドセット市場も拡大しているようです。
2018年5月:米ゲーム小売市場規模
- ハードウェア:1億8600万ドル(+26%)
- ソフトウェア(PCソフトを含む):2億7400万ドル(▲4%)
- 周辺機器:2億2500万ドル(+30%)
- 合計:6億8500万ドル(▲11%)