スクウェア・エニックスHDは13日、2013年3月期の通期決算を発表しました。通期業績は、売上高1,479億8,100万円、営業損失は60億8,100万円、経常損失は43億7,800万円、当期純損失は137億1,400万円でした。最終損益で赤字を計上するは2期ぶりのことです。
欧米における家庭用ゲーム機向け大型ソフト販売が伸び悩んだことや、開発方針の変更、組織体制の見直し、ソフトの評価・廃棄損等の特別損失により、純損失を計上しています。
ブラウザ/スマートフォン向けコンテンツは『戦国IXA』や『ファイナルファンタジーブリゲイド』などが収益に貢献した他、『拡散性ミリオンアーサー』といった新規タイトルも順調に伸張。またWii/Wii U『ドラゴンクエストX 目覚め氏五つの種族オンライン』の運営も堅調に進捗しているということです。
今後のHDゲーム事業戦略として、「長期大規模開発の見直し」により開発の回転を上げること、「ゲーム機としてのスマートデバイス」「地域に応じたプロダクトポートフォリオ」を挙げ、デジタルエンタテインメント事業の収益性改善に取り組むとしています。
スクエニは2014年3月期に売上高1,400~1,500億円、営業利益50~90億円、経常利益50~90億円、純利益35~60億円と黒字転換を見込んでいます。デジタルエンタテインメント事業は880億円見込みと前期比マイナス15億円ながら、収益性を改善させ営業利益は105億円の見込み。
また新体制として、代表取締役社長松田洋祐氏の他、取締役がフィリップ・ティモ・ロジャース氏(新任)、本多圭司氏、千田幸信氏、社外取締役に山村幸広氏(新任、グラムメディア・ジャパン(株)CEO)を迎える事も合わせて発表されています。
本多氏は2006年よりスクエニの、2008年からはスクエニHDの代表取締役副社長を務めていますが、社長を退任した和田洋一氏と同様に責任を取る格好となりました。