6月28日に開催された任天堂の定時株主総会にて、任天堂の新社長に古川俊太郎(ふるかわ しゅんたろう)氏が正式に就任。古川体制がスタートしました。2015年9月に岩田聡社長の急逝を受けて就任した君島達己社長は3年弱の間に Wii U から Nintendo Switch への切り替えとスマホ事業、IP活用策を広げ、軌道に乗ったところで次代へバトンタッチ。今後は相談役として任天堂を支えていきます。
任天堂・古川体制がスタート
任天堂公式サイトには古川新社長の社長メッセージが掲載。
“これからも「人々を笑顔にする娯楽をつくる会社」であり続け、「任天堂IPに触れる人口の拡大」によって、任天堂の企業価値を向上させていきたいと考えています。” と、変わらぬ方針が語られています。
経営の中核となるビジネスは、ハード・ソフト一体型のゲーム専用機事業。年齢・性別・過去のゲーム経験を問わず、誰もが楽しめる商品やサービスを提案することへの挑戦を続けていくとしています。
また、任天堂はゲーム専用機の外の世界でも「任天堂IPに触れる人口の拡大」を掲げています。スマートデバイス事業や、任天堂IPの積極活用がこれに該当しますね。
スマホビジネスに関しては、現在の数百億円規模の水準では満足しておらず、1000億円規模の売上高を目指してビジネスの拡大を図っていくと、以前にもその目標が語られています。18年3月期のスマホ事業売上高はキャラクター関連収入も含めて393億円で、売上高全体の約4%にとどまっていまいした。
任天堂は以前からスマホ事業を収益の柱の1つとしたいとしており、既存タイトルに加えて『マリオカート ツアー』などの新作投入で、早期の達成が期待されます。
IP活用には、USJとのテーマパークや映画、キャラクターグッズなどの展開が含まれます。USJの任天堂エリアは2020年にオープン予定。映画は『怪盗グルー』のイルミネーションと組んで、マリオを題材にした映画の制作が進められています。アパレルやコスメブランドとのコラボなど、ゲームにとどまらないコラボレーションも行われるようになっています。