NPDグループから2020年5月の米国ゲーム小売市場規模に関するレポートが到着。
目立った新作のリリースは無かったものの、『Call of Duty: Modern Warfare』や『Grand Theft Auto V』『あつまれ どうぶつの森』といった定番ソフトの人気が底堅く、トータル支出は前年同月比で52%増の9億7,700万ドルと大幅増。
新型コロナウイルス感染拡大により自宅で過ごす時間が長くなるなか、屋内で気軽に楽しめる娯楽の1つである家庭用ゲームに対する関心は依然として高いままです。
Contents
2020年5月の米ゲーム小売市場規模
- ハードウェア : 2億3,500万ドル(+56%)
- ソフトウェア : 4億3,800万ドル(+67%)
- 周辺機器・アクセサリ : 3億400万ドル(+32%)
- 合計 : 9億7,700万ドル(+52%)
2020年5月の市場規模は9億7,700万ドルに達し、2008年5月に記録した12億ドル以来の高水準となりました。2008年5月はその前月に『Grand Theft Auto IV』と『マリオカートWii』が発売。彼らの貢献により続く5月も好調な1か月となりました。
- ハードウェア : 14億3,100万ドル(+34%)
- ソフトウェア : 24億5,600万ドル(+13%)
- 周辺機器・アクセサリ : 15億9,300万ドル(+12%)
- 合計 : 54億8,000万ドル(+18%)
2020年の市場規模は5月末までに55億ドル近くに達しており、2019年と比べ18%の増加。NPDのアナリストMat Piscatella氏によると、これだけの規模になるのは2011年に57億ドルを記録して以来のことだそう。
ソフトウェア
5月のソフトウェアトップは『Call of Duty: Modern Warfare』。2位3位は『Grand Theft Auto V』『あつまれ どうぶつの森』と続きました。
新作が少なくても市場の売上高は4億3,800万ドル。前年同月と比べ67%増加しました。これだけの規模となるのは、2010年5月に4億8,700万ドルを記録して以来のこと。
今新たにハードを購入する人たちにとっては評価の定まった豊富なソフトライブラリこそが新作に相当するものであり、5月の新作不足は問題にはならないようです。
トップ3以外にも『NBA 2K20』『Madden 20 NFL』『FIFA 20』『MLB: The Show 20』といったスポーツタイトル、『マインクラフト』や『Assassin’s Creed: Odyssey』『Star Wars: Jedi: Fallen Order』『Mortal Kombat 11』『Red Dead Redemption II』などの人気も再び高まっています。
新作のトップは14位に入った『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション』。2010年にWiiで発売されたオリジナルの決定版として、Nintendo Switchで追加要素を収録するなどして蘇りました。
2020年5月 USチャート トップ20
- Call of Duty: Modern Warfare
- Grand Theft Auto V
- Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)*
- NBA 2K20
- Mortal Kombat 11
- Red Dead Redemption II
- Minecraft*
- Final Fantasy VII: Remake (ファイナルファンタジーVII リメイク)
- Assassin’s Creed: Odyssey
- Star Wars: Jedi: Fallen Order
- Madden NFL 20 [EA Sports]
- Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)*
- Need for Speed: Heat
- Xenoblade Chronicles: Definitive Edition (ゼノブレイド ディフィニティブ エディション)*
- Minecraft Dungeons*
- Saints Row: The Third Remastered
- MLB: The Show 20
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Call of Duty: Black Ops III
- FIFA 20 [EA Sports]
*デジタル販売は含まれない
2月以来に首位の座に戻った『Call of Duty: Modern Warfare』。今のところ2020年の年間1位売上であり、2020年5月までの12か月の売上でも1位を記録しています。
5月の5位につけた『Mortal Kombat 11』。2019年6月に3位になって以来の高順位となりました。『モータルコンバット』は米国内では非常に人気の高い対戦格闘ゲームシリーズで、『Mortal Kombat 11』は現在史上5番目に人気の対戦格闘ゲームとなっています。
2020年 年間チャート トップ10 (1-5月)
- Call of Duty: Modern Warfare
- Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)*
- Final Fantasy VII: Remake (ファイナルファンタジーVII リメイク)
- Grand Theft Auto V
- NBA 2K20
- Dragon Ball Z: Kakarot (ドラゴンボールZ KAKAROT)
- MLB: The Show 20
- Resident Evil 3 (バイオハザード RE:3)
- Madden NFL 20 [EA Sports]
- Red Dead Redemption II
過去12か月間のトップ10 (2019.6-2020.5)
- Call of Duty: Modern Warfare
- NBA 2K20
- Madden NFL 20 [EA Sports]
- Borderlands 3
- Star Wars: Jedi: Fallen Order
- Grand Theft Auto V
- Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)*
- FIFA 20 [EA Sports]
- Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)*
- Pokémon: Sword (ポケットモンスター ソード)*
Xbox 2020年5月 トップ10
- Call of Duty: Modern Warfare
- Grand Theft Auto V
- Assassin’s Creed: Odyssey
- Minecraft Dungeons
- Mortal Kombat 11
- Star Wars: Jedi: Fallen Order
- NBA 2K20
- Saints Row: The Third Remastered
- Madden NFL 20 [EA Sports]
- Call of Duty: Modern Warfare 2: Remastered
2020年5月 PS4 トップ10
- Call of Duty: Modern Warfare
- Grand Theft Auto V
- Final Fantasy VII: Remake (ファイナルファンタジーVII リメイク)
- NBA 2K20
- Mortal Kombat 11
- Minecraft: PlayStation 4 Edition
- MLB: The Show 20
- Star Wars: Jedi: Fallen Order
- Madden NFL 20 [EA Sports]
- Red Dead Redemption II
2020年5月 Nintendo Switch トップ10
- Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)*
- Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)*
- Xenoblade Chronicles: Definitive Edition (ゼノブレイド ディフィニティブ エディション)*
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Just Dance 2020
- Pokémon: Sword (ポケットモンスター ソード)*
- New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)*
- Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)*
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
ハードウェア
ハードウェア市場の売上高は2億3,500万ドル。前年同月比で56%増となりました。新型コロナウイルスの影響により、映画館やコンサートホール、バーなど屋外の娯楽施設は5月も閉鎖が続きました。外に出ない、自宅で楽しめる娯楽として、これまで以上に家庭用ゲームに注目が集まっています。そうした結果、新たにゲーム機を購入する人が増えています。年初からの数字になると14億ドルで、前年と比べ34%の増加。
2020年末に発売されるであろうPlayStation 5やXbox Series Xへと関心が移り、現行のPlayStation 4やXbox Oneの売上は落ち込んでいましたが、ここ数か月は再び増加に転じています。
牽引役となっているのは世代交代がまだ先のNintendo Switch。5月もスイッチが販売金額・販売台数の両方で月間トップに立っています。スイッチの販売台数は、5月としては、2009年にニンテンドーDSが記録して以降で最大です。
周辺機器・アクセサリ
新しいハードと一緒に追加でコントローラやヘッドセットなども購入されており、プリペイドカードを含む周辺機器・アクセサリ市場の売上高は、32%増の3億400万ドルでした。ローカルで家族と、あるいはオンラインで離れた友人と。ゲームが人と人とをつながる機会となっているようです。
周辺機器需要の高まりにより、多くのカテゴリにおい記録的な単月売上となりました。コントローラやヘッドセット/ヘッドホン、そしてレーシングホイールは5月の販売記録を更新しています。
なお最も売れた製品は「The Xbox Elite Series 2 Wireless Controller (Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2)」。このカテゴリにおいて5月そして2020年これまでのところ最も売れている製品です。