新作を期待する声は少なくないものの、ここ数年は動きがない和風ホラーアドベンチャー『零』(ぜろ)シリーズ。以前、海外メディア Nintendo Everything から Nintendo Switch での『零』の展開について聞かれた、シリーズの中心的な人物であるプロデューサー菊池啓介氏は、興味を持っていると前向きに回答をしていました。
あれから数か月が経過して、Nintendo Everything は再び菊池氏に話を聞く機会を得たようです。スイッチでの『零』シリーズ展開に進展はあったでしょうか。
『零 zero』はコーエーと合併する前のテクモが生み出したシリーズですが、2008年にWiiで発売された『零 月蝕の仮面』以降は、任天堂が発売、コーエーテクモゲームスは開発を担当するという体制になってます。そのため菊池氏やコエテク側が新作を作りたいと考えたからといって、必ずしもそのアイデアが実現するわけではありません。
たとえば『零』シリーズは海外で発売されていないタイトル(Wiiソフトの『零 眞紅の蝶』は北米で未発売、同じくWiiソフトの『零 月蝕の仮面』は海外未発売)があり、スイッチでのリメイクあるいはリマスターが期待されています。これらタイトルは任天堂がパブリッシングに関する権利をもっているため、コエテク側で確定的な情報を述べることはできないとしています。
菊池氏は個人的な想いとプロジェクトの実現可能性にはいくらか隔たりがあると前置きした上で、それでもシリーズの新作展開には前向きです。たとえば『零』は目下、ハリウッドで映画化プロジェクトが進行中。菊池氏は映画だけでなく、それに付随したゲームも提供したいと考えています。
『零』シリーズを再始動するために、現在基本的にガストブランドを監督する立場にある菊池氏自身のポジションも、難しい問題の1つとなっているようです。また開発チームのメンバーの確保も簡単ではないのだとか。
次の展開を諦めたわけではないと話す菊池氏ですが、新たな『零』を遊べるまでにはしばらく時間がかかりそうです。