これまで、任天堂のソフトだけでなくハード開発にも深く関わってきた宮本茂氏ですが、Nintendo Switch (ニンテンドースイッチ) に関しては若手主体のプロジェクトに切り替わっていることが伝えられています。
ただ、それでも開発中には、任天堂の幹部として技術フェローの竹田玄洋氏や前社長の岩田聡氏とともに、180度でないにせよちゃぶ台返しがあったと宮本氏は TIME のインタビューで明かします。
ハードの開発途中で何度も行われるプレゼンテーションでは、必要に応じて意思決定やフィードバックを若手スタッフに対して与えることがあったと宮本氏。これは上手く機能したと考えられていて、大きなアイデアの衝突があったことはそんなには無かったようです。ただ、Switch をユニークにするために開発費用の問題がついてまわり、価格を抑えるためにチームとして皆で一緒に苦労したことがあったとも明かしています。
Nintendo Switch は希望小売価格が2万9980円(税抜)とギリギリ3万円以下の値段に。アメリカでは299.99ドルで、この価格に抑えるため、Wii の『Wii Sports』や Wii U の『Nntendo Land』のような内蔵ソフトは今回省かれました。
Nintendo Switch 開発、岩田聡前社長が深く関わる
また宮本氏は、 Nintendo Switch の開発に、岩田聡前社長が深く関わっていたことを明らかに。前述の通り、宮本氏や竹田氏、そして岩田氏は意思決定の面でプロジェクトに関わっていますが、それだけにとどまらず、最終的な開発責任者だった岩田氏は、長い時間を Nintendo Switch に費やしたといいます。
Switch のどこにでも持ち運ぶことができるアイデアであったり、人々とのネットワーク形成やコミュニケーションできるようにするアイデアは岩田氏が重視してきたものだと思うと宮本氏は指摘。またテクノロジーに明るい岩田氏は、ネットワーク技術やサーバーといった技術的なことから、あるいはそれ以外のファンなものをどう作るのかも議論していました。
Nintendo Switch は2015年3月、DeNA との業務・資本提携の際に、任天堂がゲーム専用機ビジネスに対する情熱を持ち続けているひとつの証明として、当時は開発コード名「NX」という形で発表。
スマホ進出で任天堂はビデオゲーム専用機事業を諦めたのではとも見られていた中で、コアな部分から岩田氏も関わり研究・開発が進められました。完成した Nintendo Switch は2017年3月3日に発売されます。