NPDグループより、2020年1月の米ゲーム小売市場規模が報告されています。レポートによると、2020年1月はハードウェア、ソフトウェアともに2019年1月と比べて30%以上の減少。アクセサリも11%減少して全体では26%減の6億7,800万ドルでした。
2020年末には PlayStation 5とXbox Series Xという2つの次世代機が控えています。米国の消費者の関心は、現行機から次世代機へと急速に移りつつあります。現行機の中では勢いがあるNintendo Switchの売上も1月はダウンしました。
ソフト面では『ドラゴンボールZ KAKAROT』が好調な滑り出しとなりましたが、2019年1月は『キングダム ハーツ III』や『バイオハザード RE:2』『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』といった新作が好調だったことに加え、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』も勢いがありました。
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2020年1月 米ゲーム小売市場規模
- ハードウェア : 1億2,900万ドル (▲35%)
- ソフトウェア : 3億1,100万ドル* (▲31%)
- 周辺機器・アクセサリー類 : 2億3,800万ドル (▲11%)
- 合計 : 6億7,800万ドル (▲26%)
*PCソフトを含む
*Steam、PlayStation、Xbox プラットフォームのゲーム本編デジタル販売を含む
ソフトウェア
2020年1月 U.S.月間トップ20
- Dragon Ball Z: Kakarot (ドラゴンボールZ KAKAROT)
- Call of Duty: Modern Warfare 2019
- Madden NFL 20
- Star Wars Jedi: Fallen Order
- Grand Theft Auto V
- NBA 2K20
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー)
- Red Dead Redemption II
- Minecraft#
- Pokemon Sword (ポケットモンスター ソード)*
- Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)*
- Star Wars: Battlefront II 2017
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Need for Speed: Heat
- FIFA 20
- Just Dance 2020
- Mortal Kombat 11
- Pokemon Shield (ポケットモンスター シールド)*
* デジタル販売分を含まず^ Steam販売分を含まず# Xbox と PlayStation 版のデジタル販売を含む
2020年1月のソフトウェア市場の販売規模は、前年同月比31%マイナスの3億1,100万ドルでした。
2019年1月は『キングダム ハーツ III』と『バイオハザード RE:2』という2つの注目タイトルが発売されトップ2を独占。この2タイトルは年間の売上トップ20にも入る人気作でしたから(KH3は8位、バイオRE2は17位)、その反動減は大きなものとなりました。
2019年1月はまた、『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』も初登場3位に入るなど新作が好調でした。前年末に発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』や秋の『Red Dead Redemption II』にも勢いがありました。
2020年1月に話を戻すと、『ドラゴンボールZ KAKAROT』が初登場1位を獲得。久しぶりにRPGで登場した『ドラゴンボール』ゲーム最新作のローンチは、シリーズの中で『ドラゴンボール ファイターズ』や『ドラゴンボールZ』(2002年)に次ぐ過去3番目に巨大なものとなりました。
2位は『Call of Duty: Modern Warfare』でした。過去12か月の販売実績では相変わらず1位の座に君臨し続けています。
3位『Madden NFL 20』、4位『Star Wars Jedi: Fallen Order』ときて、『Grand Theft Auto V』が5位に復帰。アメリカ史上最も売れたビデオゲームが、2019年8月以来にトップ5に返り咲きました。
Nintendo Switch タイトルでは7位の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が最も順位が高く、その後ろ8位に『マリオカート8 デラックス』がつけています。さらに9位には『リングフィットアドベンチャー』がチャートイン。昨年10月の発売開始以来最も高い順位につけました(初登場10位→トップ20圏外→20位→9位)。
『ポケットモンスター ソード・シールド』はバージョンによって売上に差が出ています。『ソード』のほうが12位なのに対して、『シールド』は『ルイージマンション3』(13位)や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(15位)を追いかける20位でした。
過去12か月の売上トップ10
- Call of Duty: Modern Warfare 2019
- NBA 2K20
- Madden NFL 20
- Borderlands 3
- Mortal Kombat 11
- Star Wars Jedi: Fallen Order
- Tom Clancy’s The Division 2
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Grand Theft Auto V
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
Xbox One 月間トップ10
- Dragon Ball Z: Kakarot (ドラゴンボールZ KAKAROT)
- Call of Duty: Modern Warfare 2019
- Madden NFL 20
- Star Wars Jedi: Fallen Order
- NBA 2K20
- Grand Theft Auto V
- Star Wars: Battlefront II 2017
- Red Dead Redemption II
- Need for Speed: Heat
- FIFA 20
PS4 月間トップ10
- Dragon Ball Z: Kakarot (ドラゴンボールZ KAKAROT)
- Call of Duty: Modern Warfare 2019
- Madden NFL 20
- Grand Theft Auto V
- Star Wars Jedi: Fallen Order
- NBA 2K20
- Need for Speed: Heat
- Minecraft
- FIFA 20
- Red Dead Redemption II
Nintendo Switch 月間トップ10
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー)
- Pokemon Sword (ポケットモンスター ソード)*
- Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)*
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Pokemon Shield (ポケットモンスター シールド)*
- New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)*
- Super Mario Party (スーパー マリオ パーティ)*
- Just Dance 2020
NPDの統計には小売業者からのパッケージ版販売データに加えて、一部のパブリッシャーからの直接的なデジタル版販売データが含まれます。ただし任天堂はファーストパーティのデジタル販売データを提供しておらず、Activision Blizzard も Battle.net の販売データを提供していません。
またランキングは販売本数ではなく金額ベースで集計されています。
ハードウェア
次世代機への関心が鮮明になってきたハードウェア市場の2020年1月の売上高は、2019年1月と比べて35%マイナスの1億2,900万ドルでした。売上トップは Nintendo Switch がキープ。年末に次世代機の発売を控える PlayStaton 4 や Xbox One を上回っています。NPD によると Nintendo Switch は、販売台数と金額面の両方で1月のトップセラープラットフォームでした。
しかしそのスイッチも2020年1月は前年割れとなりました。昨年は『スマブラSP』が好調を維持していて、かつ『Newスーパーマリオブラザーズ U デラックス』も発売。新規ユーザーの流入を後押ししました。
一方、今年1月は任天堂からハードを牽引する新作の発売がありませんでした。新作として『幻影異聞録#FE Encore』が発売されていますが、あくまで移植・リマスタータイトル。任天堂ソフトで最も牽引力のあるタイトルの1つである『スマブラ』並を期待するのは酷というものです。
周辺機器・アクセサリ
周辺機器・アクセサリ類の売上も減少しました。2020年1月は前年同月比で11%の減少。売上高は2億3,800万ドルでした。
『Fortnite』に代表される基本プレイ無料ソフトやデジタルコンテンツの購入用途でプリペイドカード販売が大きく伸び、コントローラーやヘッドセットの販売も好調でしたが、ソフトの人気がピークを過ぎたことで落ち着いてきているようです。
1月に最も売れた周辺機器は『Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2』でした。