NPDグループから2019年5月の米国ゲーム小売市場規模が報告されています(一部デジタル販売を含む)。2019年5月の売上高は前年から11%減少し、6億4,100万ドルでした。ハード、ソフトともに二桁減。1-5月の売上高は47億ドルとなり、ここにきて前年を3%下回りました。
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2019年5月 米ゲーム小売市場規模
- ハードウェア:1億4,900万ドル(▲20%)
- ソフトウェア:2億6,200万ドル(▲13%)
- 周辺機器・アクセサリ:2億3,000万ドル(+0%)
- 合計:6億4,100万ドル(▲11%)
ソフトウェア
NPDのデータは主に小売店で販売された数字となります。デジタルマーケットで販売された数字も一部含まれますが、任天堂は自社ソフトの数字を共有しておらず、Activision BlizzardもBattle.netの売上を提供していません。
また、公開されているランキングは販売本数ではなく、金額ベースでのランキングとなります。
2019年5月 月間 U.S. チャート
- Mortal Kombat 11
- Days Gone
- Total War: Three Kingdoms
- Rage 2*
- Grand Theft Auto V
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Red Dead Redemption II
- MLB 19: The Show
- Minecraft**
- NBA 2K19
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- Tom Clancy’s The Division 2**
- Call of Duty: Black Ops 4**
- New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)*
- Marvel’s Spider-Man
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Assassin’s Creed: Odyssey
- Team Sonic Racing (チームソニックレーシング)
- Yoshi’s Crafted World (ヨッシークラフトワールド)*
*デジタルセールスを含まず。
**PCデジタルセールスを含まず
5月の米国市場を制したのは、2ヶ月連続で『モータルコンバット11』でした。2位は『Days Gone』で、1位と2位両方が4月発売の準新作ソフトとなりました。新作トップは『Total War: Three Kingdoms』で3位、『Rage 2』はデジタルデータを含まないにもかかわらず4位に入りました。
同じくデジタル販売を含まないNintendo Switchソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』は6位。『マリオカート8 デラックス』(11位)や『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』(14位)、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(16位)、『ヨッシークラフトワールド』(20位)と、トップ20に5タイトルが入りました。
『チームソニックレーシング』は初登場19位でした。
ソフトウェア市場の売上高は2億6,200万ドル。前年と比べて13%減少しました。これは2013年5月に2億2,200万ドルをつけて以降最少の数字だそう。5月の新作売上高は1998年5月以降でワーストでした。
年間ランキング トップ10(2019年1-5月)
- Mortal Kombat 11
- Kingdom Hearts III (キングダム ハーツ III)
- Tom Clancy’s The Division 2**
- Anthem**
- Resident Evil 2 2019 (バイオハザード RE:2)
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Red Dead Redemption II
- Days Gone
- MLB 19: The Show
- Sekiro: Shadows Die Twice (隻狼)
過去12ヶ月の売上トップ10
- Red Dead Redemption II
- Call of Duty: Black Ops IIII**
- NBA 2K19
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Madden NFL 19**
- Marvel’s Spider-Man
- Assassin’s Creed: Odyssey
- Mortal Kombat 11
- FIFA 19**
- Kingdom Hearts III (キングダム ハーツ III)
Xbox One トップ10
- Mortal Kombat 11
- Rage 2*
- Red Dead Redemption II
- Tom Clancy’s The Division 2
- Grand Theft Auto V
- NBA 2K19
- Minecraft
- Forza Horizon 4
- Call of Duty: Black Ops IIII
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
PlayStation 4 トップ10
- Mortal Kombat 11
- Days Gone
- MLB 19: The Show
- Rage 2*
- Grand Theft Auto V
- Marvel’s Spider-Man
- Red Dead Redemption II
- Call of Duty: Black Ops IIII
- NBA 2K19
- Tom Clancy’s The Division 2
Nintendo Switch トップ10
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)*
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Mortal Kombat 11
- Yoshi’s Crafted World (ヨッシークラフトワールド)*
- Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)*
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- Pokemon: Lets Go Pikachu (ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ)*
- Pokemon: Lets Go Eevee (ポケットモンスター Let’s Go! イーブイ)*
Nintendo 3DS トップ10
- Pokemon: Ultra Sun (ポケットモンスター ウルトラサン)*
- Pokemon: Ultra Moon (ポケットモンスター ウルトラムーン)*
- Detective Pikachu (名探偵ピカチュウ)*
- The Legend of Zelda: Majora’s Mask 3D (ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D)*
- Super Mario Maker (スーパーマリオメーカー for Nintendo 3DS)*
- Mario Kart 7 (マリオカート7)*
- Super Smash Bros. (大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS)*
- Kirby’s Extra Epic Yarn (毛糸のカービィ プラス)*
- Luigi’s Mansion (ルイージマンション)*
- Mario & Luigi: Bowser’s Inside Story + Bowser Jr’s Journey (マリオ&ルイージRPG3 DX)*
ハードウェア
2013年末よりはじまった第8世代も世代交代時期へと差し掛かり、2019年5月の売上高は20%減少の1億4,900万ドルと市場は大きく縮小しました。販売トップは唯一前年比プラスを続けるNintendo Switch。販売台数、売上高の両方でPlayStation 4やXbox Oneといった競合製品を上回り1位となりました。
2019年5月までの、ハード市場全体の売上高は11億ドル。これは2018年の同時期と比べて17%減少しています。
ソニーは次期PlayStation(仮にPS5)に取り組んでいることを明かし、マイクロソフトもまた、E3 2019で次世代Xbox (Scarlett) を発表しました。上位モデルの投入などでテコ入れ、製品寿命の長期化を図ってきた第8世代ですが、成熟期から衰退期へフェーズの移行が鮮明になってきそうです。
5月のレポートを受けてVentureBeatは「The end of a generation」という見出しをつけています。
周辺機器・アクセサリ
最後に周辺機器・アクセサリ市場です。ハード・ソフトが減少したにもかかわらず、この分野の売上高は前年と同規模を維持し、2億3,000万ドルでした。年初来の売上高は3%増の14億ドルとなっています。
5月最も人気だったのは「DUALSHOCK 4 ジェット・ブラック」。2019年これまでで最も売れている製品でもあります。コントローラーを含む周辺機器類やプリペイドカードなどは大きく伸びたわけではありませんが好調を維持。「Toys-to-Life」と入れ替わるようにして基本プレイ無料ソフトが人気となり、決済用のプリペイドカード販売が増加。また『Fortnite』『Apex Legends』『PlayerUnknown’s Battlegrounds (PUBG)』などのタイトルで他プレイヤーとコミュニケーションを楽しもうと、ヘッドセットや新しいコントローラーの需要も高まりをみせています。