UK:2018年の年間トップは『RDR2』や『CoD: BO4』を抑えた『FIFA 19』が獲得、2年目の『マリカ8DX』は昨年以上の売れ行き


 

ERA (Entertainment Retailers Association、英エンターテインメント小売業協会) より、2018年のUK市場規模(ソフト)が報告されています。

数字はGfK(実店舗)とIHS Markit(デジタル収益)、そしてGSD(ダウンロード数)から提供されたデータに基づくもの。デジタルデータには本編ダウンロード版に加えてマイクロトランザクションやサブスクリプション、追加コンテンツ販売が含まれます。

2018年のUKゲーム市場は9%増

報告によると、2018年のUKゲーム市場規模(ソフト)はフィジカルとデジタルの合算で38億6,000万ポンド。1ポンド140円とすると、だいたい5404億円ほど。これは前年と比較して9.1%の成長です。ゲームはエンターテインメント産業全体(75億4,000万ポンド)の51.3%を占め、音楽(13億3,000万ポンド)と映像(23億4,000万ポンド)を合算した数字を上回る巨大なマーケットとなっています。

デジタルがゲーム市場全体の8割以上を占める

ゲーム市場の拡大を牽引しているのはデジタル。前年から12.5%拡大し、2018年は30億9,000万ポンドを販売しました。ゲーム市場全体の80%以上が、デジタルからもたらされています。フィジカルは2.8%減の7億6,990万ポンドでした。とはいえ、UKゲーム市場は2018年、2007年時点の2倍以上の規模に拡大しました。

Nintendo Switch 市場が拡大

パッケージ版ソフトの年間販売本数は2,200万本。2017年から7.1%減少しました。本数の減少幅に対して販売金額の落ち込みが少なかったのはNintendo Switchのシェアが伸びた影響が大きく、Switch市場の拡大で市場規模の縮小をある程度補うことができました。

大乱闘スマッシュブラザーズ(Super Smash Bros. Ultimate)

そのSwitchですが、2017年(3月の発売から10か月)と比較して2018年は売上が90.1%増加。金額では73.4%伸び、2018年に前年比で売上が増加した唯一のプラットフォームとなりました。

2018年最も人気だったSwitchソフトは『マリオカート8 デラックス』で45万8,675本を販売。2017年は34万1,531本だったので、発売1年目を上回る売上を達成しました。

マリオカート8 デラックス

また『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』は28万4,155本を販売。『スーパーマリオ オデッセイ』は24万710本、『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ』は22万7,767本を販売しています(いずれもパッケージ版のみ)。ピカブイに関しては、『Let’s Go! イーブイ』と合算して集計するならば、年間11位(約35万本)に位置していただろうということです。

2017年と比較して、PlayStation 4 ソフトの売上は9.7%減、同様に Xbox One は12.7%減少しました。『FIFA 19』や『Call of Duty:Black Ops 4』『Battlefield V』『Fallout 76』など年末にかけて大型ソフトが次々と発売されたものの、偉大な前作を超えられず。175万本以上を販売し年間2位につけた『Red Dead Redemption 2』でも補いきれませんでした。

とはいえ全体のシェアではPS4が最も勢いがあり42.2%。Xbox Oneが30.5%で続いています。2年目で大きくシェアを拡大したNintendo Switchは24%でした。英国ではこの3機種で全体の97%近くを占めています。以下、ニンテンドー3DSが2.1%、PCが0.7%、Wiiが0.2%、Xbox 36が0.2%でした。

2018 UK年間チャート トップ20

年間トップ20は次のようになりました。1位の『FIFA 19』は188.9万本を販売。デジタルと合算では250万本を販売しました。デジタル比率は25%で、昨年の『FIFA 18』が20%だったのに対して5ポイント増加しています。年間1位ではありますが、非常に人気の高い『FIFA』シリーズとしてはやや不振とも言える結果。昨年はパッケージとデジタルの合算で270万本を販売していました。

UKエンタメ産業全体の2018年第1位は『グレイテスト・ショーマン』でした。DVDとBlue-ray、さらにデジタルも加えると269万本を販売したということです。

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2位の『Red Dead Redemption 2』は175.7万本、英国で『FIFA』に並ぶ人気を誇る『Call of Duty』最新作の『Call of Duty: Black Ops 4』は117.2万本で、今年は3位でした。

  1. FIFA 19 – 188万9,401本
  2. Red Dead Redemption 2 – 175万7,212本
  3. Call of Duty: Black Ops 4 – 117万2,855本
  4. Spider-Man – 67万6,621本
  5. マリオカート8 デラックス – 45万8,675本
  6. Far Cry 5 – 43万4,133本
  7. Crash Bandicoot N-Sane Trilogy – 43万0,551本
  8. God of War – 39万9,395本
  9. Forza Horizon 4 – 39万2,960本
  10. FIFA 18 – 35万1,788本
  11. Grand Theft Auto V – 33万9,805本
  12. Spyro Reignited Trilogy – 33万3,725本
  13. Battlefield V – 31万3,100本
  14. Assassin’s Creed Odyssey – 30万5,937本
  15. 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL – 28万4,155本
  16. スーパーマリオ オデッセイ – 24万0,710本
  17. Call of Duty: WWII – 23万0,576本
  18. ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ – 22万7,767本
  19. Shadow of the Tomb Raider – 22万6,125本
  20. Fallout 76 – 21万8,534本

ハード市場の売上トップはPlayStation 4

現行世代で最も普及している PlayStation 4。2018年も前年並みの販売を維持し、UK市場において2018年に最も売れたハードとなりました。Nintendo Switchは昨年と比較して20%増加。GamesIndustry.bizによると、年間で240万台のゲーム機が販売。Nintendo Switchが好調だったことも手伝い、昨年を上回る売れ行きを見せたそうです。


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