セガサミーホールディングスが11日に発表した2015年3月期通期の連結決算は、投資事業の見直しや希望退職者募集などで特別損失159億2400万円を計上したことなどの理由から、最終赤字112億5800円を計上する結果となりましました。
家庭用ゲームを含むコンシューマ事業の売上高は、前期比プラス11.2%の1117億5700万円、営業利益はプラス93.1%の40億3300万円でした。ゲームソフトの販売数は、前期比プラス40.8%の1230万本でした。とはいえ、低調に推移という評価。
一方でモバイルなどのデジタルゲーム分野は、『ファンタシースターオンライン2』や『ぷよぷよ!!クエスト』『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』等の主力タイトルに加えて、『アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~』『サカつくシュート!』など既存タイトルが好調に推移し、全体としても堅調な推移とのこと。デジタルゲーム分野の国内配信タイトル数は、2015年3月末時点で117本(売り切り型65本/無料プレイ型52本)。
セグメント別売上高
遊技機:1491億6000万円(前年同期比-18.0%)
アミューズメント機器:454億8000万円(+3.7%)
アミューズメント施設:414億1600万円(-4.2%)
コンシューマ:1117億5700万円(+11.2%)
セグメント別営業損益
遊技機:257億9600万円(前年同期比-43.0%)
アミューズメント機器:-25億3600万円
アミューズメント施設:-9億4600万円
コンシューマ:40億3000万円(+93.1%)
ゲームコンテンツ売上高
パッケージ:448億円(+15%)
デジタル:447億円(+12%)
販売本数
国内:15 タイトル(19 SKU)/214万本
海外:15 タイトル(31 SKU)/1016万本
合計:30 タイトル(50 SKU)/1230万本
主な新作の販売本数
211万本 – Alien: Isolation(欧米 / PS3, PS4, Xbox360,XboxOne, PC)
81万本 – Football Manager 2015(欧米 / PC)
62万本 – ソニックトゥーン 太古の秘宝/アイランドアドベンチャー(日欧米 / WiiU, 3DS)
38万本 – 龍が如く0 誓いの場所(日 / PS3, PS4)
28万本 – ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド(日欧米 / PS3, Xbox360)
次期の見通し
2016年3月期は、「遊技機事業」「エンタテインメントコンテンツ事業」「リゾート事業」の3事業グループへと組織を再編。売上高は4200億円(+18.3%)、営業利益250億円(+42.0%)、経常利益250億円(+47.1%)、純利益190億円(前期は112億5800万円の純損失)の見通し。
デジタルゲームが成長の中心:パッケージゲームやアミューズメント機器等からリソースをシフト
家庭用が含まれる「エンタテインメントコンテンツ事業」は、“デジタルゲーム分野を成長の中心”と位置付け、パッケージゲーム分野やアミューズメント機器分野等からの経営リソースのシフトを迅速に進めていくと明言。既存タイトルに加えて、『オルタンシア・サーガ-蒼の騎士団-』『モンスターギア』『ケイオスドラゴン 混沌戦争』をはじめとした複数の新作タイトルの投入を進め、さらなる利益成長を目指していくとしています。
2016年3月期は、国内47本(無料プレイ型46本/売り切り型1本)の新作投入を予定。
家庭用ゲームを含むパッケージゲーム分野は、海外を中心とした合理化に取り組んでおり、安定した収益創出が可能な体制の構築に努めます。2016年3月期は『ペルソナ5』など主力IPの最新作を投入する他、海外を中心に『Total War』シリーズなどパッケージ向けIPのデジタル化を進めていくとのこと。