The Walt Disney Companyの2015年9月期Q1(2014年10-12月)業績が発表されています。大きな売り上げを占めるメディアネットワークやリゾート施設運営が売り上げを伸ばしたほか、コンシューマープロダクツの好調により、売上高は前年同期比8.7%増の133億9100万ドル、営業利益は17.3%増の35億4500万ドル、純利益は18.5%増の21億8200万ドルでした。
メディア・ネットワーク部門の売上高は、前年同期比10.7%増の58億6000万ドル、セグメント利益は2.7%増の14億9500万ドルでした。ケーブルネットワークは世界的に加入者が伸びたことで増収でしたが、生産コストの上昇やマーケティング費用などが嵩み減益に。ただ減少分はブロードキャスティングの伸びによって相殺され、結果的には増益でした。
パーク・アンド・リゾート部門の売上高は、前年同期比8.7%増の39億1000万ドル、セグメント利益は19.9%増の8億500万ドルでした。上海ディズニーリゾートの費用を前倒しで計上した事や、円高による影響、香港ディズニーリゾートの高コストなどで海外事業は一部不調な面もあったものの、国内を中心に客単価が伸びたことで増収増益となりました。
映画やアニメ、音楽等が含まれるスタジオ・エンターテインメント部門の売上高は前年同期比1.8%減の18億5800万ドル、営業利益は33.0%増の5億4400万ドルでした。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『アナと雪の女王』、『マレフィセント』の販売が好調だったほか販売コストが削減。一方で映画収入は『ベイマックス』があったものの『アナ雪』の反動減を補いきることができず減少。またマーベル関連でも前期の『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』がQ1内に公開されたのに対し、今期の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が7月公開だったことが響きました。
関連グッズ販売等が含まれるコンシューマー・プロダクツ部門の売上高は、前年同期比22.4%増の13億7900万ドルで、営業利益は45.5%増の6億2600万ドルでした。『アナ雪』関連商品のセールスがあらゆる地域で好調だったとのこと。
ビデオゲームを含むインタラクティブ部門の売上高は前年同期比4.7%減少の3億8400万ドル、営業利益は36.3%増の7500万ドルでした。モバイルの『ツムツム』や『アナと雪の女王:Free Fall』が好調だったほか、開発タイトルを厳選したことによる開発コストの減少により、減収ながら増益を達成しています。
一方で『Disney Infinity』など家庭用ゲーム機向けは苦戦。主力の『Disney Infinity』ではマーベルキャラクターが参戦する『2.0』を発売してホリデー商戦を迎えましたが、販売数は伸び悩み、また広告宣伝費もかさみました。『Disney Infinity』関連アクセサリのセールスも期待に届かず、発売済タイトルのリピートも冴えませんでした。ただ『スターターパック』の販売は好調だったとのこと。
ディズニーの世界観でビデオゲームとスマートトイが連携するアイデアを形にし、インタラクティブ部門の立て直しに貢献した『ディズニー・インフィニティ』ですが、需要が一巡した今期の関連売上は落ち着きを見せているようです。