スクエニHDの2017年3月期決算は増収増益、スマホ向けに加えて家庭用ゲーム機向け大型タイトル等も好調


FINAL FANTASY XV (ファイナルファンタジー15)

 

スクウェア・エニックス・ホールディングスが11日に発表した2017年3月期の決算は、売上高が20%増の2568億円、営業利益が20%増の313億円、経常利益が23%増の311億円、純利益が1%増の200億円でした。

家庭用ゲーム機向けタイトルで大型タイトルをリリースしたほか、過去タイトルのDLも好調だったことで増収増益となりました。完全子会社IOインタラクティブの事業から撤退を決めたことによる特別損失を計上したことで、最収益はとんとんとなっています。

スクエニHD 2017年3月期 決算

売上高:2568億2400円 (前期比+20.0%)
営業利益:312億9500円 (+20.3%)
経常利益:311億2800円 (+22.9%)
純利益:200億3900円 (+0.8%)

セグメント別 売上高 / 損益

  • デジタルエンタテインメント:1990億1600万円 (+25.2%) / 333億1000万円 (+21.3%)
  • アミューズメント:4275700万円 (+3.9%) / 36億6900万円 (▲8.0%)
  • 出版:100億4100万円 (+0.7%) / 24億2900万円 (+7.1%)
  • ライツ・プロパティ:64億5100万円 (+41.9%) / 21億5000万円 (+41.7%)

デジタルエンタテインメント:家庭用も好調

主力のデジタルエンタテインメント事業は、ゲームを中心とするデジタルエンタテインメント・コンテンツの企画、開発、販売及び運営を行っている部門。今期の売上高は25%増の1990億円、営業利益は21%増の333億円と好調でした。

家庭用ゲーム

家庭用ゲーム機用タイトルでは『ファイナルファンタジーXV』やPS4版『RISE OF THE TOMB RAIDER』など、複数の大型タイトル新作を発売。また、過去タイトルのダウンロード販売等も好調に推移し、売上高、営業利益ともに大幅増を達成しました。

販売本数はディスク2018万本、ダウンロード1458万本(うちエピソード配信769万本)の合計3476万本。18年3月期はディスク1087万本、ダウンロード479万本(うちエピソード配信107万本)の合計1566万本と半減する見通し。

毎年安定的に大型タイトルを1〜2本、中型タイトルを複数本ローンチ出来る体制を確立と強調。18年3月期以降のタイトルとして、2017年7月13日に『ファイナルファンタジーXIIザ ゾディアック エイジ』、7月29日に『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』を発売。その他年内に『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』、発売日未定タイトルとして『キングダム ハーツ III』『ファイナルファンタジーVII リメイク』『MARVEL』がラインナップ。

MMO

『ドラゴンクエストX』などが含まれる多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMO)は、前期にあった拡張ディスクの反動減により、売上高、営業利益ともに大幅減。ただ、会員からの課金収入は安定的に推移しています。

18年3月期は『ファイナルファンタジーXIV』と『ドラゴンクエストX』の拡張ディスクをローンチ予定。『FF14』は6月20日に、『ドラクエ10』は年度内に発売。

スマホ・PCブラウザ等

スマートデバイス・PCブラウザ等のコンテンツでは『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』『星のドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』などの従来タイトル群が好調に推移。これに加えて『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』『キングダム ハーツ ユニオン クロス』等の海外展開も収益に寄与しました。

  • HD事業:928億円(+59%)
  • MMO事業:227億円 (▲28%)
  • スマホ・PCブラウザ等:833億円 (+21%)

『ヒットマン』で知られる IO Interactive を売却へ

完全子会社であるデンマークの IO Interactive について、事業から撤退する方針を決定したと発表。これに伴い、特別損失48億9800億円を計上しました。スクエニは IO の出資を確保すべく複数の投資家候補との協議を開始し、現在交渉を行っているところだということです。


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