米ウォルト・ディズニーが10日に発表した2016年Q4(7-9月期)決算は、四半期としては6年ぶりの減収となりました。スポーツ専門チャンネル「ESPN」の加入者が減少するなど、メディア・ネットワーク部門の苦戦が響きました。
7-9月期の売上高は前年同期比3%減の131億4200万ドル、営業利益は10%減の31億7600万ドル、最収益は10%増加して17億7100万ドルでした。EPSは16%増の1.10ドルでした。
メディア・ネットワーク部門の売上高は3%減の56億5800万ドル、セグメント利益は8%減の16億7200万ドルでした。CATV部門の売上高は7%減の39億5600万ドル、セグメント利益は13%減の14億4800万ドルでした。ESPNやディズニー・チャンネルの減収や製作コストの増加が影響しました。
パーク&リゾート部門の売上高は1%増の43億8600万ドル、セグメント利益は5%減の6億9900万ドルでした。国内向けは好調だったものの、海外で入場者が減少。海外では上海が6月にオープンしていますが、パリや香港の業績が悪化したということです。
Q2が絶好調だった映画を含むスタジオ・エンターテインメント部門の売上高は2%増の18億1100万ドル、一方でセグメント利益は28%減の3億8100万ドルと大きく減少しました。
前四半期までに公開された『ファインディング・ドリー』や『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』などは継続して貢献したものの、今四半期公開だった『ピートと秘密の友達』や『Queen of Katwe (原題)』のパフォーマンスが予想を下回ったということです。TV/SVOD では『スター・ウォーズ』クラシックタイトル販売が好調でした。
コンシューマー・プロダクト&インタラクティブ・メディア部門の売上高は17%減の12億8700万ドル、セグメント利益は5%減の4億2400万ドルでした。『Disney Infinity』事業の撤退により、新作がなかったことで売上高が落ち込んでいます。また商品ライセンス販売も不調でした。
四半期決算のほかに、2016年9月期の通期業績もあわせて発表。通期売上高は6%増の556億3200万ドル、セグメント利益は7%増の157億2100万ドル、純利益は12%増の93億9100万ドルと増収増益でした。