セガサミーHDの2015年4-12月期は減収増益、アジア向けスマホゲームが苦戦


 

セガサミーホールディングスが発表した2016年3月期第3四半期(2015年4-12月期)の連結決算は、売上高が前年同期比8.5%減の2450億200万円、営業利益が121億100万円(+11.7%)、経常利益は126億4500万円(+17.2%)、純利益は64億9800万円(前年同期は27億6500万円の赤字)で減収増益でした。

セガサミーHD 2015年4-12月期 決算

売上高:2450億200万円(前年同期比▲8.5%)
営業利益:121億100万円(+11.7%)
経常利益:126億4500万円(+17.2%)
純利益:64億9800万円(前年同期は27億6500万円の赤字)

セグメント別 売上高・営業損益

遊技機:909億7300万円(前年同期比▲16.9%)/154億7500万円(+0.9%)
エンタテインメントコンテンツ:1435億90百万円(▲3.5%)/24億3200万円(+17.5%)
リゾート:115億4700万円(+6.5%)/営業損失13億7100万円(前年同期は営業損失17億8900万円)

パチスロ遊技機が新作の投入で改善

パチンコ・パチスロの遊技機事業は、パチスロ遊技機『パチスロ ⻤武者3 時空天翔』(2万5000台)や『パチスロ ⿓が如く OF THE END』(4000台)を販売した結果、合計で12万1000台を販売して売上高527億円となったものの、パチンコは前年の反動減でほぼ半減。

ただ原価改善に取り組んだ結果、売上高が16.9%減の909億円7300万円だったのに対して、営業利益は154億7500万円で0.9%増となりました。

エンタテインメントコンテンツ

エンタテインメントコンテンツ事業は、売上高1435億9000万円(▲3.5%)、営業利益は24億3200万円(+17.5%)でした。売上は減収となっていますが、主に研究開発費が減少したことなどにより、営業利益は増益となりました。

デジタルゲーム分野の既存タイトル群『ファンタシースターオンライン2』『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』『ぷよぷよ!!クエスト』などでアップデート等を実施し、堅調に推移。また新作の『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』等についても堅調に推移しているとのこと。

一方で、アジア向け新作の『Football Manager Online』の韓国展開や一部のスマートデバイス向けタイトルについては、期待した評価が得られなかったことで、該当するゲームタイトルに関連する資産価値の見直しが行われました。また、各種大型アップデートに伴う広告宣伝費の費用が増加。売上高に対する広告宣伝費比率は、前年同期が7.1%に対してこの四半期は14.4%でした。

家庭用ゲームに関しては、欧州を中心に人気の高いサッカークラブ経営SLGシリーズ最新作『Football Manager 2016』などを発売。ただ販売本数は前年同期比31.3%ダウンの612万本でした。内訳は国内83万本(9作品/13 SKU)、海外529万本(15作品/18 SKU)。

海外市場は通期目標448万本を既に超過しているものの、国内向けは年末商戦を終えて進捗率31.2%。ただ1-3月期は『龍が如く』をはじめ注目作が複数ありますから十分目標達成は可能でしょうけれど。

4-12月期はアミューズメント機器・施設が改善。AM機器の売上高は+5%の298億円円となったほか、AM施設も+3%の282億円。AM施設に関しては営業利益も+217%の19億円となりました。

映像・玩具分野では『ルパン三世』の番組販売やTVシリーズ『弱虫ペダル』の物販、ライセンス収入等が好調に推移したほか、玩具では『アンパンマン』シリーズや『ディズニーキャラクターマジカルポッド』などが中心に売れました。この結果、売上高は157億円、営業利益は7億円でした。

リゾート事業の売上高は前年同期比6.5%増の115億4700万円。営業損益は赤字が続いていますが、前年同期の17億8900万円に対して今期は13億7100万円と若干改善しています。

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