【比較】『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のパフォーマンス、前作『BOTW』との違い


ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom

 

E 2019 で発表されてから 4 年、前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(The Legend of Zelda: Breath of the Wild、略BOTW)から 6 年、ついに『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom、略TOTK)が発売。『ブレス オブ ザ ワイルド』の直接的な続編で、広大なハイラルを舞台に『ブレス オブ ザ ワイルド』クリア後、しばらく経った世界から物語が描かれていきます。

主人公リンクが冒険する舞台はハイラルの「大地」だけでなくはるか雲の上の「大空」にまでシームレスに広がり、新たな能力も加わって、前作にも増してプレイヤー次第のプレイ体験となっていきます。

これだけの規模のゲームを Nintendo Switch で快適に遊ぶことができるのか。プレイアブル前は性能強化版 Nintendo Switch Pro (仮)で動いているのでは?あるいは次世代機とのマルチプラットフォームになるのでは?などとささやかれるほどでしたが、プレビュー版では Nintendo Switch 上でしっかり動いていることが確認。そして改めて製品版のテックレビューが紹介されています。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』前作とのパフォーマンスの違い

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は Wii U と Nintendo Switch とのマルチプラットフォームでしたが、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は Nintendo Switch 専用ソフトとして開発。ハイラルの大地だけでなく空へ地下へ探索の場が広がっています。途切れることなくシームレスに。より生き生きと表情豊かに描かれるハイラルで主人公リンクであるプレイヤーは、想像力のままに新たな能力を駆使して冒険できます。

解像度

一見するとパフォーマンスは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』に似ていますが、表現力アップのためこのところの任天堂ソフトで多く採用されている AMD の FSR (FidelityFX Super Resolution)技術が『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』でも用いられています。これによりTVモード時のベース解像度は 900p であるものの 1080p 解像度も実現。また前作よりもシャープに、描画距離も伸びているように見えます。

興味深い点として指摘されているのは動的解像度がいつ現れるのか。たとえばあるシーンではカメラの速度に応じて解像度が変化し、カメラを回転させているときは若干解像度が落ち、止まるとすぐに解像度が戻るというものです。

トータルで見て画質は Nintendo Switch で発売された他のほとんどの大規模オープンワールドゲームよりも大幅に優れているとされます。ただ一点、通常ムービー(カットシーン)はリアルタイムで表示されますが一部プリレンダで再生されるカットシーンがあり、その画質は残念だとか。

携帯モード時は720p。有機ELモデルで遊んでいるときはより美しく表示されます。

フレームレート

フレームレートは 30fps。プレビュー版ではウルトラハンドを使うときなど再現性の高いフレームレート低下の場面がありました。ここは製品版と変わらず。またパッチ適用前の段階ではイントロの時点から 20fps 台まで頻繁に落ちることもあり多くの問題を抱えているように見えたそう。

しかし『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』ではデイワンパッチがリリースされており問題は修正。適用前に見られたパフォーマンス低下の事例はほぼ修正され、ほとんどの場面で 30fps を維持できるようになっています。Nintendo Switch のこれだけ大規模なゲームでこのパフォーマンスは印象的だとされています。しかしパッチ適用後でも主にウルトラハンドを使用する場面ではやはりフレームレートが低下というか処理落ちが発生します。このパフォーマンスはかつてのシューティングゲームで敵の攻撃が画面を覆い尽くすほどのいわゆる “弾幕” 状態と似ているとの評価。

  • TVモード時 : 900p (最大1080p) / 30fps
  • 携帯モード時 : 720p / 30fps

ロード時間

ロード時間も若干改善されました。ファストトラベルを利用する際、大半は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のほうが数秒早く目的地にたどり着くことができます。

サウンド

また音響面でも進化が見られ、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は 5.1chサラウンドをフル活用。『ブレス オブ ザ ワイルド』以上に音へのこだわりが感じられます。


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