NPDグループから2020年8月の米国ゲーム小売市場規模に関するレポートが到着。
年末の次世代機発売が近づく夏ですが、それはそれとして消費者のゲーム産業に対する注目は依然として高く、全体の市場規模は前の年と比べて37%増加して33億ドルとなりました。
この時期恒例となっている『Madden NFL』シリーズ最新作や『UFC』が好調な滑り出しとなったほか、『ファイナルファンタジーVII リメイク』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』といった旧作も好調でした。
Contents
2020年8月 米国ゲーム市場規模
- ハードウェア : 2億2,900万ドル(+37%)
- ゲームコンテンツ : 29億3,500万ドル(+37%)
※コンソールにおけるパッケージ版およびダウンロード版ゲーム本編、DLC/MTX、サブスクリプション、クラウド、モバイル、携帯型ゲーム機、PC、VRプラットフォーム(モバイルのデータ提供は Sensor Tower) - 周辺機器・アクセサリ : 1億6,600万ドル(+42%)
- 合計 : 33億3,000万ドル(+37%)
ソフトウェア
2020年8月のビデオゲームコンテンツに対する消費支出は29億ドルを上回り、前年同時期と比べ37%増加しました。2020年はこれまでに259億ドル以上の規模となっていて、昨年同時期と比べ22%増加しています。
2020年8月 月間チャート トップ20
- (–) Madden NFL 21 – Electronic Arts
- (–) UFC 4 – Electronic Arts
- (2) Call of Duty: Modern Warfare – Activision Blizzard
- (1) Ghost of Tsushima – SIE
- (5) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (6) Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー) – 任天堂
- (8) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (9) Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)* – 任天堂
- (3) Paper Mario: The Origami King (ペーパーマリオ オリガミキング)* – 任天堂
- (7) Mortal Kombat 11 – Warner Bros. Interactive
- (12) The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)* – 任天堂
- (4) The Last of Us: Part II – SIE
- (11) Minecraft: PlayStation 4 Edition – Microsoft
- (–) PGA Tour 2K21* – Take-Two
- (14) New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)* – 任天堂
- (27) Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)* – 任天堂
- (13) Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege – UBISOFT
- (26) Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)* – 任天堂
- (41) Final Fantasy VII: Remake – スクウェア・エニックス
- (34) Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)* – 任天堂
ソフトウェアの月間1位を獲得したのは『Madden NFL』シリーズ最新作の『Madden NFL 21』でした。マッデンシリーズが発売月に1位を獲得したのはこれで21年連続です。『Madden NFL 21』のローンチの販売金額は前作と比べて二桁の伸びを示す、順調な出足。2020年発売ソフトとしては第6位の初動となっています。
2位も EA SPORTS のスポーツタイトル『UFC 4』。EA がワンツーです。こちらも好調なローンチとなっており、EA が『UFC』シリーズを展開するようになってから最大のローンチ売上を記録しました。
月間11位に入った任天堂の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。Nintendo Switch チャートでは6位に付けています。2017年3月に発売されてからトップ10外に落ちたことがなく、スイッチの定番タイトルとして売れ続けています。『BotW』のこれまでの米国売上は、任天堂史上10位となりました。
2020年 年間 トップ10
- (1) Call of Duty: Modern Warfare – Activision Blizzard
- (2) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (3) The Last of Us: Part II – SIE
- (4) Final Fantasy VII: Remake – スクウェア・エニックス
- (5) Ghost of Tsushima – SIE
- (–) Madden NFL 21 – Electronic Arts
- (6) Dragon Ball Z: Kakarot (ドラゴンボールZ KAKAROT) – バンダイナムコエンターテインメント
- (7) MLB: The Show 20 – SIE
- (9) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (10) Mortal Kombat 11 – Warner Bros. Interactive
過去12か月の売上トップ10
- (1) Call of Duty: Modern Warfare – Activision Blizzard
- (3) Star Wars: Jedi: Fallen Order – Electronic Arts
- (2) Madden NFL 20 – Electronic Arts
- (4) NBA 2K20* – Take-Two
- (5) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (6) The Last of Us: Part II – SIE
- (7) FIFA 20 – Electronic Arts
- (8) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (9) Pokemon: Sword (ポケットモンスター ソード)* – 任天堂
- (10) Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)* – 任天堂
Xbox One トップ10
- (–) Madden NFL 21 – Electronic Arts
- (1) Call of Duty: Modern Warfare – Activision Blizzard
- (–) UFC 4 – Electronic Arts
- (7) Forza Horizon 4 – Microsoft
- (4) Minecraft: Xbox One Edition – Microsoft
- (10) Call of Duty: Black Ops III – Activision Blizzard
- (15) Grounded – Microsoft
- (–) PGA Tour 2K21* – Take-Two
- (6) Rainbow Six: Siege [Tom Clancy’s] – UBISOFT
- (2) Mortal Kombat 11 – Warner Bros. Interactive
PlayStation 4 トップ10
- (–) Madden NFL 21 – Electronic Arts
- (1) Ghost of Tsushima – SIE
- (–) UFC 4 – Electronic Arts
- (3) Call of Duty: Modern Warfare – Activision Blizzard
- (2) The Last of Us: Part II – SIE
- (4) Minecraft: PlayStation 4 Edition – Microsoft
- (14) Final Fantasy VII: Remake – スクウェア・エニックス
- (5) MLB: The Show 20 – SIE
- (7) Marvel’s Spider-Man – SIE
- (–) PGA Tour 2K21* – Take-Two
Nintendo Switch トップ10
- (2) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (3) Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー) – 任天堂
- (4) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (5) Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)* – 任天堂
- (1) Paper Mario: The Origami King (ペーパーマリオ オリガミキング)* – 任天堂
- (6) The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)* – 任天堂
- (7) New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)* – 任天堂
- (9) Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)* – 任天堂
- (8) Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)* – 任天堂
- (12) Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)* – 任天堂
ハードウェア
ハードウェア市場の売上高は37%増の2億2,900万ドルでした。
牽引しているのは任天堂の主力家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」。前年比で大幅増を達成し、PlayStation 4 / Xbox One の売上を上回りました。NPD によるとこの8月のスイッチは現行他機種との比較だけでなく、過去のどのゲーム機と比べても8月として最大の売上を記録。販売金額と販売台数の両面で過去最高を更新しました。
これまで、8月の最高記録をもっていたのは2008年8月のWii。スイッチは2019年8月と比べ2倍以上の販売台数を記録し、その Wii を上回る米国史上最大の8月セールス記録を樹立しました。
任天堂の好調ぶりはソフトウェアの月間チャートを見ても明らかで、『あつまれ どうぶつの森』をはじめ『リングフィットアドベンチャー』や『マリオカート8 デラックス』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』など8月の売上トップ20のうち10本、半数を占めました。任天堂ソフトはニンテンドーeショップのデジタル版販売分が含まれておらず、実際の売上よりも少なく計上されています。
PS4 / Xbox One はまもなく終わろうとしていますが、新型コロナウイルスのパンデミック下においてゲーム産業に対する注目度は依然として高く、年末にローンチ予定の PlayStation 5 / Xbox Series X も予想以上の立ち上がりとなることが期待されます。
周辺機器・アクセサリ
周辺機器・アクセサリ類の売上高は42%増の1億6,600万ドルでした。年初来の売上高は26%増で、過去最高の14億ドルに達しています。
ローカルでもオンラインでもマルチプレイで家族や友人とつながりをもちたい、コミュニケーションを取りたいと考えているユーザーは多く、コントローラー、ヘッドセット/ヘッドホン、ステアリングホイール分野はそれぞれ過去最高の年初来売上高を記録しています。8月の売上トップは「DUALSHOCK 4 ジェット・ブラック」。年初来トップは「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2」が保持しています。
タートルビーチやロジテックの周辺機器も人気の様子。最新の周辺機器の多くはPS5/Xbox Series Xへの互換が確認されているため、次のことを考える消費者も安心して購入できているのではないかと見られています。