新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界中が外出自粛に動いていた2020年4月、在宅で楽しめるエンターテインメントとして家庭用ゲームに需要が集まっていました。米国では4月の市場規模として過去最高を更新。
Nintendo Switchの本体販売は台数・売上高両方でトップに立つ、特に人気の高いプラットフォームでした。1-4月の売上は Wii を上回り過去最高を更新しています。
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いつもであれば調査会社 NPD グループから直接具体的な数字が出てくることはありませんが、アナリストの方から米国のこの4月のハード販売がどのくらいの規模であったのか、いくつか数字が明らかにされています。
Wedbush Securities のメディア・アナリスト Michael Pachter 氏によれば、Nintendo Switch は4月に80.8万台を販売。事前予測の40万台を大きく上回りました。
Nintendo Switch は現在、米国において17か月連続で販売台数トップを走り続けています。
Pachter 氏はまた、PlayStation 4 や Xbox One の販売台数も報告。PS4 は41.1万台、Xbox One は32.9万台を販売しました。事前予測では PS4 が 23.5万台、Xbox One が17.5万台だったので両ハードともそれを上回る売上を記録。
ただ Switch は好調だった2ハードを合計した数字をさらに上回る、4月としては異例の驚異的なパフォーマンスを残しました。
比較までに2019年4-6月の3か月で、任天堂は世界213万台の Nintendo Switch を販売。うち米大陸向けは82万台でした(つまりこの4月だけで去年の第1四半期3か月分に相当)。
最近の数字だと2020年1-3月は世界329万台の Nintendo Switch 本体を販売。うち米大陸向けは126万台でした。
国内でもなかなか手に入らない Nintendo Switch ですが、『あつまれ どうぶつの森』効果もあって、4-6月は約90万台を販売(数字はファミ通調べ)。2019年4-6月実績の53万台を7割近く上回る人気となっています。
任天堂は2021年3月末までの1年で、1,900万台の Nintendo Switch (Switch Lite を含む) を販売する計画。Nintendo Switch が発売4年目に入ることや新型コロナウイルスの影響が不透明であることから、2,100万台以上を販売した20年3月期を下回るだろうとの見方でした。
実際、新型コロナの影響で、Nintendo Switch 本体や周辺機器等の安定供給が難しくなっています。一時は出荷が止まったこともありました。ただそうした供給不安定な状況下であっても、昨年を上回る需要に応える生産体制が整えられています。
任天堂の古川俊太郎社長によると、Nintendo Switch の生産は「6月以降に回復し、近く正常化する見込み」とのこと。ここしばらく続いている、発売当時を思い出すような極端な品薄も徐々に解消されていきそうです。