【NPD】2020年2月の米ゲーム市場は新作不足で3割減、自宅フィットネス需要で『リングフィットアドベンチャー』が伸びる


リングフィットアドベンチャー

 

米国ゲームファンの支出は2月も続いています。NPDグループが発表した2020年2月の米国ゲーム小売市場規模(ハードウェア、一部デジタル販売を含むソフトウェア、プリペイドカードを含む周辺機器・アクセサリ類)は、昨年2月と比べて29%減少して7億5,500万ドルでした。

年末に次世代機の登場を控えるPlayStation 4とXbox Oneが減速していることに加えて、新作が乏しかったことでソフト販売も勢いを欠きました。

2020年2月 米国ゲーム市場規模

  • ハードウェア : 1億8300万ドル (▲34%)
  • ソフトウェア : 3億700万ドル (▲31%)
  • 周辺機器・アクセサリ類 : 2億6500万ドル (▲11%)
  • 全体 : 7億5,500万ドル (▲29%)

ソフトウェア

ソフトウェア市場の売上高は2019年2月と比較して31%減の3億700万ドルでした。昨年は『Anthem』や『Far Cry: New Dawn』『Metro: Exodus』『ジャンプフォース』といった新作ソフトが発売され、チャートも盛り上がりを見せました。一方、2020年2月は目立った新作はなく、月間トップ20内に入った新作タイトルもありませんでした。

2月の新作のトップは『龍が如く3』『4』『5』のPS4向けリマスターをディスク2枚組にまとめた『Yakuza Remastered Collection』で、初登場33位でした。PS3版の『龍が如く5』は海外ではデジタル専売だったため、このリマスターコレクションにはコレクター向けにPS3版『龍が如く5』のケースが付属しているそうです。

2020年2月 Top 20

  1. Call of Duty: Modern Warfare 2019
  2. NBA 2K20
  3. Grand Theft Auto V
  4. Dragon Ball Z: Kakarot
  5. Tom Clancy’s The Division 2
  6. Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
  7. Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー)
  8. Madden NFL 20
  9. Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
  10. Star Wars Jedi: Fallen Order
  11. Minecraft#
  12. Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)*
  13. Red Dead Redemption II
  14. The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
  15. Pokemon Sword (ポケットモンスター ソード)*
  16. Just Dance 2020
  17. FIFA 20
  18. Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
  19. Need for Speed: Heat
  20. New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)*

*デジタル販売を含まず
^Steam販売を含まず
#Xbox / PlayStation版に限りデジタル販売含む

2月の首位に立ったのは『Call of Duty: Modern Warfare』、2位は『NBA 2K20』でした。以下『Grand Theft Auto V』『Dragon Ball Z: Kakarot』『Tom Clancy’s The Division 2』と続いています。『Division 2』は大規模セールの効果が相当あったようです。

『Dragon Ball Z: Kakarot』は今のところ2020年第1位。今月のトップ20のうち、唯一2020年発売ソフトでした。

注目は『リングフィットアドベンチャー』。1月からまた1つ順位をあげて8位になりました。新型コロナウイルスの影響がじわり米国でも見え始め、自宅で効果的なフィットネスを行えるゲームとして注目が高まっています。

ただ任天堂はこのソフトの生産を主に中国で行っていて、中国では新型コロナウイルスの影響で工業製品の製造の遅延が続いています。高まる需要に応える供給力を取り戻すには時間がかかりそうです。

2020年 年間Top 10

  1. Dragon Ball Z: Kakarot
  2. Call of Duty: Modern Warfare 2019
  3. NBA 2K20
  4. Grand Theft Auto V
  5. Madden NFL 20
  6. Star Wars Jedi: Fallen Order
  7. Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
  8. Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
  9. Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー)
  10. Minecraft#

過去12ヶ月のTop 10

  1. Call of Duty: Modern Warfare 2019
  2. NBA 2K20
  3. Madden NFL 20
  4. Borderlands 3
  5. Mortal Kombat 11
  6. Star Wars Jedi: Fallen Order
  7. Tom Clancy’s The Division 2
  8. Grand Theft Auto V
  9. Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
  10. Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*

Xbox One Top 10

  1. Call of Duty: Modern Warfare 2019
  2. NBA 2K20
  3. Tom Clancy’s The Division 2
  4. Madden NFL 20
  5. Grand Theft Auto V
  6. Dragon Ball Z: Kakarot
  7. Star Wars Jedi: Fallen Order
  8. Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
  9. Borderlands 3
  10. Red Dead Redemption II

PlayStation 4 Top 10

  1. Call of Duty: Modern Warfare 2019
  2. NBA 2K20
  3. Grand Theft Auto V
  4. Dragon Ball Z: Kakarot
  5. Madden NFL 20
  6. Tom Clancy’s The Division 2
  7. Star Wars Jedi: Fallen Order
  8. Dreams
  9. FIFA 20
  10. Need for Speed: Heat

Nintendo Switch Top 10

  1. Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
  2. Ring Fit Adventure (リングフィットアドベンチャー)
  3. Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
  4. Luigi’s Mansion 3 (ルイージマンション3)*
  5. The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
  6. Pokemon Sword (ポケットモンスター ソード)*
  7. New Super Mario Bros. U Deluxe (New スーパーマリオブラザーズ U デラックス)*
  8. Just Dance 2020
  9. Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)*
  10. Pokemon Shield (ポケットモンスター シールド)*

ハードウェア、周辺機器・アクセサリ

ハードウェア市場の売上高は34%減の1億8300万ドルでした。新作ソフトに乏しく、ハードの勢いも衰えています。そうした中でトップに立ったのはニンテンドースイッチでした。スイッチは販売金額、販売台数の両面で2月のベストセラープラットフォームでした。

スイッチがハードウェア販売を牽引している一方で、周辺機器・アクセサリ市場では「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2」が好調です。通常価格が2万円近くするにもかかわらず、4か月連続でゲーム周辺機器部門の1位を走っています。

そうはいっても市場縮小の影響は避けられず、周辺機器・アクセサリ類の2月の売上高は2億6500万ドルで、1年前と比べて11%減少しました。

ハードウェアは次世代機待ち、ソフトウェアは新作ソフト不足という減少理由がありましたが、周辺機器類の販売減は『Fortnite』の影響が大きいのだそう。家庭用ゲーム機でも『Fortnite』人気が高まった2018年から2019年初頭んかけ、ゲームカード(プリペイドカード)やコントローラー、ヘッドセットなどの販売も急激に増加。しかしこのところ、牽引役だったその『Fortnite』の勢いに陰りが見えはじめ、周辺機器の販売減という形になって現れてきているようです。


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