フランスは、ヨーロッパの中でも特に任天堂人気が高い国の1つとしてよく知られています。
Nintendo Switch も非常に好調な勢いを保っていますが、2019年末までの累計販売台数が330万台を突破したことが明らかになりました。任天堂フランスのゼネラルマネージャー Philippe Lavoué 氏が Le Figaro で報告しています。
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過去最高の1年に
2018年、任天堂はフランスで110万台以上のNintendo Switchを販売しました。
年間100万台というのはかなり好調な水準であるそうですが、2019年の Switch はその前年実績を上回る125万台を販売。過去最高の1年となりました。2019年末までに累計300万台としていた任天堂の当初目標を10%上回る普及台数を達成しています。
従来型の Nintendo Switch より100ユーロ安い199ユーロで9月に発売された Nintendo Switch Lite のパフォーマンスに関して。
Lavoué 氏は具体的な販売台数を伏せたものの、マイクロソフトの Xbox One に次ぐ3番目によく売れたコンソールだったとコメント。なお1位は Nintendo Switch です。
3割が女性ユーザー
累計330万台に達した Nintendo Switch は、フランスの約11%の世帯に普及した計算になります(実際には複数台持ちなどでもっと下がるでしょうけれど)。任天堂フランスのデータによると、女性ユーザーは約3割。任天堂は第1四半期の目玉として3月に『どうぶつの森』シリーズ最新作『Animal Crossing New Horizons (あつまれ どうぶつの森)』を発売予定。多くの女性ファンを持つぶつ森の登場により、より多くの女性層をSwitchへ取り込むことを期待しています。
Lavoué 氏によればフランスの Switch は、ヤングアダルト層と小さな子どもを持つファミリー層がユーザーの中心となっています。ファミリー層は任天堂が昔から得意としていますが、それ以外の年代にもよく売れているようです。
ソフトの売れ行きについて
Philippe Lavoué 氏はソフトの売れ行きについても報告。任天堂フランスの2019年は、ハードウェアと同様にソフトも絶好調でした。パッケージ版販売において、購入されたソフト2本のうち1本は任天堂のゲームでした。
また年間トップ10のうち8本は Nintendo Switch ソフトでした。トップ20のうち10本は Nintendo Switch ソフトでした。
『ポケットモンスター ソード・シールド』は65万本、『マリオカート8 デラックス』は50.2万本、『ルイージマンション3』は39.2万本を販売しました。『ルイマン3』の売れ行きはとても喜ばしいサプライズだったと Lavoué 氏。
新規の『リングフィットアドベンチャー』も想定以上に好調。年間22位につけました。ただ当初の見積もり以上だったことで在庫不足に陥る機会損失が発生。12万本を販売したところで品切れとなってしまったようです。Lavoué 氏は需要を考えればもう10〜15%は多く準備すべきだったと反省のコメント。
ソフトの再出荷は順次行われ、欠品は解消される見込み。2月にはTV広告も再開だとか。『リングフィットアドベンチャー』はスポーツ用品販売の Décathlon (デカトロン) でも取り扱いがあるということで、普段ゲームを遊ばない層の取り込みも狙います。
『スーパー マリオパーティ』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』など旧作ソフトも売り上げを伸ばしています。任天堂の2019年ベストセラー13本のうち7本は、2018年までに発売されたタイトルでした。
『FIFA 20』や『Minecraft』といったサードパーティソフトもよく売れています。興味深いことに、Nintendo Switch版『FIFA 20』はデータ更新等にとどまる “レガシー・エディション” として発売されたものの、Xbox One版よりも好調だそうです。Switch向け『FIFA』がPS4に次ぐ販売規模となったのは任天堂にとっても初めてのこと。
一方で、Lavoué 氏は欧州のビデオゲーム市場の減速に懸念を示しています。イギリスでは2012年以降で初めて前年割れ。フランスのゲーム市場規模は今後数週間のうちに明らかになるでしょうとコメントしています。