任天堂、3DSビジネスはまだ終わりではない「2020年にかけてもサポート」


 

Nintendo Switchで楽しめる3つのプレイモードのうち、携帯型ゲーム機のようにして遊べる携帯モードに特化したNintendo Switch Liteが2019年9月に発売されました。

ニンテンドー3DSに置き換わるようなハードが登場したことで、2011年から続く3DSもいよいよ完全に終了してしまうのかのように見えます。しかし任天堂はもうしばらく3DSでのビジネスを続けていく考えのようです。

ニンテンドー3DSはサードパーティーのソフトはもちろん、任天堂自身からも2019年3月の『毛糸のカービィ プラス』を最後に新作ソフトの投入が途絶えており、ビジネスの中心は完全にNintendo Switchへと移っています。

最近の決算説明会で言及されることもほとんどなくなり、家電量販店などでの扱いもずいぶん小さくなりました。

2019年4〜9月の売上高は3DSプラットフォーム全体で100億円。Nintendo Switchの発売前、2016年4〜9月のWii Uプラットフォーム売上高が365億円あったことを考えれば、その3分の1以下となっている3DS市場は、いつ終了しても不思議ではない段階に入っています。

しかし任天堂アメリカの社長を務めるDoug Bowser氏は、3DSにはまだ役割があると考えています。

「任天堂はニンテンドー3DSファミリーのハードおよびソフトを、一部の消費者にとって強力なエントリーポイントであると今でも考えています。そして実際にそうした動きを見ています。そのような消費者の需要があるかぎり、ハードおよびソフトの提供を続けていきます」

任天堂は北米市場でニンテンドー2DS本体を79.99ドルで販売。この価格で『Newスーパーマリオブラザーズ2』または『マリオカート7』が同梱されています。80ドルですぐに任天堂定番タイトルをはじめられます。またNewニンテンドー2DS LLは『マリオカート7』を同梱して149.99ドルで販売されています。

安くなったといってもNintendo Switch Liteは本体のみで199.99ドルで、任天堂の携帯型ゲーム機としてみればまだ高額。

他地域よりも旧世代ハードの息が長い北米市場においては、すぐに任天堂キャラクターに触れられる入門機として3DSファミリーを残す判断は間違いではないのかもしれません。

2020年にかけてもサポートを続けていく

それでは“プラットフォームとして3DSは終了した”と答えられる適切なタイミングは、いつ頃訪れるのでしょう。

Bowser氏は、いずれその時が来ることを否定はしないものの、それは今日この時ではないとコメント。今ホリデーシーズンや2020年にかけて3DSのサポートを続けていくとしています。

任天堂によると、Nintendo Switch Liteの初期動向は、新規購入の場合はこれまでと比べて女性比率が高く、またすでにNintendo Switchを所有している家庭が2台目として購入することも少なくないようです。

2台目として購入している割合は実に43%。Nintendo Switchファミリーは基本的に一家に1台の据置型ゲーム機の枠を越えて売れ始めています。

3DSからSwitch Liteへと置き換わる家庭は次第に増えていきそうです。

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