NPDグループから2018年12月の米ゲーム小売市場規模が報告。ハードやソフトが苦戦して前年比でマイナスとなったものの、周辺機器・アクセサリ等が29%増で10億ドル規模に成長して補い、全体としては2%増の34億1,500万ドルとなりました。わずか1か月で日本の1年分の売上となっています。
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2018年12月 米国ゲーム市場規模 売上高
- ハードウェア:11億6,800万ドル(▲8%)
- ソフトウェア:12億3,700万ドル(▲3%)
- 周辺機器・アクセサリ類:10億1,000万ドル(+29%)
- 合計:34億1,500万ドル(+2%)
ソフトウェア:『スマブラ』が1位
ソフトウェア市場は前年比3%減の12億3,700万ドルでした。売上は小売店経由で販売されたパッケージ版のもので、一部を除きデジタル版は含まれません。例えば任天堂のニンテンドーeショップやActivision BlizzardのBattle.netの販売分は反映されていません。
また、ランキングは販売金額で計上。本数ではありません。
2018年12月 U.S. チャート トップ20
- Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)*
- Call of Duty: Black Ops 4**
- Red Dead Redemption II
- Battlefield V**
- NBA 2K19
- Mario Kart 8 (マリオカート8 デラックス)*
- Madden NFL 19**
- Super Mario Party (スーパー マリオパーティ)*
- Pokemon: Lets Go Pikachu (ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ)*
- Marvel’s Spider-Man
- Assassin’s Creed: Odyssey
- Pokemon: Lets Go Eevee (ポケットモンスター Let’s Go! イーブイ)*
- Super Mario Odyssey (スーパーマリオ オデッセイ)*
- The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)*
- Just Cause 4
- FIFA 19
- Grand Theft Auto V
- Minecraft
- Spyro Reignited Trilogy**
- Fallout 76*
2018年最後の月間チャートを制したのは、Nintendo Switchソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』でした。12月の1位になっただけでなく、年間でも5位に。見事、任天堂のホリデー商戦を牽引してみせました。
『スマスペ』の初月売上はシリーズとして過去最大。これまで最大だった『Super Smash Bros. Brawl (大乱闘スマッシュブラザーズX)』のローンチを70%以上上回る出足を見せています。
また据置型ゲーム機の独占タイトルにおける初月売上の新記録を樹立。2010年の『 Halo: Reach』を上回り、NPDが統計を開始して以来、過去最速の売れ行きとなっています。
その他の任天堂タイトルも好調
『スマブラ』以外の任天堂タイトルも好調でした。トップ20内に計7本のNintendo Switchソフトがチャートイン。ハードの勢いを受けて、各ソフト活発に動いているようです。たとえば『マリオカート8 デラックス』は、『マリオカートWii』に次ぐ、レースゲーム歴代2位という売上で2018年を締めくくりました。
任天堂は2009年以来初めて、年間で最も収益を上げたパブリッシャーとなりました(ゲーム内支出を除く)。
ハードウェア:Nintendo Switchが他機種を圧倒
ハードウェア市場の売上高は、前年比で8%減の11億6,800万ドルでした。最も売れたのは『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』発売の後押しを受けたNintendo Switch。年間でもPlayStation 4を上回り1位に輝きました。
PS4やXbox Oneも12月は好調な売上を見せていたものの、Switchがさらにそれを上回りました。
「この12月のNintendo Switchの売上高は、単独プラットフォームとして2009年のWii以降で過去最高でした。それに、販売台数の面においても、2010年以降では最も多くなりました」
NPDグループのアナリストMat Piscatella氏はコメントしています。
ホリデー商戦の大成功により、Nintendo Switchは金額・台数の両方で11月まで首位だったPS4を上回り、年間1位のハードに。2018年のNintendo Switchは、2015年のPS4以来過去最大の売れ行きを見せました。1年を通したハード市場の伸びにも貢献しました。
2018年は年間で見れば、どの機種もよく売れており、前年比で8%増を達成。51億ドルを販売しました。
周辺機器・アクセサリ類
29%増と大きな伸びを示し、史上最高の10億ドル規模に到達した周辺機器市場。ここでも『スマブラ』発売効果は大きく、コントローラーの支出が大きく増加。中でもNintendo Switch Proコントローラーが月間1位の売れ行きとなりました。PS4のDualShock 4やXbox Oneのコントローラーも人気でした。
また『Fortnite』をはじめとする基本プレイ無料タイトルが家庭用ゲーム機へ進出し、人気となっている点も、周辺機器市場拡大の理由の1つ。ゲーム内通貨購入のため、ストアの残高をチャージするゲームカードの売上が伸びています。またヘッドセット市場の売上も増加しています。
このカテゴリの売上は2017年と比べて33%増加し、過去最高を記録しました。