さらなる『モンハン』新作はあるでしょうか。
カプコンは9日に開催した2018年3月期の通期決算説明会において、2019年3月期(2018年4月〜2019年3月)は大型タイトルを少なくとも2作品投入する計画を明らかにしました。他と合わせ、新作で740万本の販売を目指します。休眠IP・リメイクの活用にも力を入れます。
カプコン、2019年3月期は大型タイトルを2作品投入予定
1月に発売した『モンスターハンター:ワールド』が3月末までに790万本、4月16日時点で800万本を突破する勢いとなり、増収増益を達成した2018年3月期をさらに上回る目標を2019年3月期に立てているカプコン。原動力として期待しているのが、大型タイトルを2作品投入する予定だという主力のデジタルコンテンツ事業です。
2019年3月期の販売計画は、2018年3月期を60万本上回る2500万本。大きく伸びそうだと予想しているのが本編ダウンロードと北米地域で、DL販売は前期比80万本の増加。北米は100万本の増加を見込んでいます。欧州も35万本増の予想。一方、日本は140万本減と18年3月期を下回る予想です。
日本:200万本(▲140万本)
北米:530万本(+100万本)
欧州:325万本(+35万本)
アジア:75万本(▲15万本)
パッケージ計:1130万本(▲20万本)
本編DLC:1370万本(+80万本)
合計:2500万本(+60万本)
新作の発売計画では大型タイトルが2作品予定されています。この2本とその他で740万本を販売する計画。また休眠IP・リメイクの活用にも力を入れます。740万本だという販売目標は、現段階ではここ数年で最も少ない目標数です。1340万本を達成した2018年3月期の『モンスターハンター:ワールド』『マーベル VS. カプコン:インフィニット』『バイオハザード リベレーションズ 1&2』はもちろん、800万本だった2016年3月期の『モンスターハンタークロス』『ストリートファイターV』『バイオハザード0 HD リマスター』をも下回っています。
一方で、旧作のリピート販売については『モンスターハンター:ワールド』を中心に1760万本を販売予定。『モンハンワールド』はPC展開も控えているので、それを踏まえてさらなる販売増を目指します。利益率の高いリピート販売やダウンロード販売を伸ばすことで、収益の拡大を見込みます。
タイトル数(SKU)合計は53。18年3月期より3SKU増加する見通し。
モバイルコンテンツでは、Android / iOS 版『大逆転裁判2』を4月に配信したほか、自社IPを活用した協業を国内外で積極的に展開し伸長を目指します。
これらの結果、デジタルコンテンツ事業の業績予想は売上高755億円(+14億円)、営業利益は200億円(+9億円)。営業利益率は26.5%。売上高内訳はパッケージが360億円(▲23億円)、DLCが310億円(+41億円)、モバイルが55億円(+14億円)、PCその他が30億円(▲18億円)を見込んでいます。
海外市場で持ち直す兆しを見せ始めた一方で、このところは日本市場向けの売上が落ちているカプコン。日本だけで年間1000万本に迫る時期もありましたが、2019年3月期の販売目標は今のところ200万本にとどまっています。毎年新作が発売されている『モンスターハンター』シリーズも今のところ発表されておらず、今後の動向を注目したいところです。