2018年1月26日に、ワールドワイドでリリースされた『モンスターハンター:ワールド』。据置型ゲーム機向けとしては9年ぶりとなるシリーズ最新作は発売3日間で世界500万本出荷を突破し、2月9日には世界600万本出荷が発表される、カプコン史上最速ペースの売れ行きとなっています。
『モンハンワールド』は PlayStation 4 と Xbox One、PC の3機種(Xbox One は海外のみ。PC 版は今後発売)に対応。全世界で普及が進むニンテンドースイッチへの対応も期待されていますが、カプコンの辻本春弘社長はスイッチ対応について、改めて「難しい」との見解を示しています。ただ、なんだかモヤッとする言い回し。
今スイッチ向けに出すことは難しい
――モンハンは昨年任天堂が発売した据え置き機「ニンテンドースイッチ」への展開も期待されています。
そうした需要があるというのは認識している。われわれもすでに携帯機「ニンテンドー3DS」に出した『モンスターハンターダブルクロス』のスイッチ版をすでに発売している。ただ、さまざまな条件を考えると、今モンハンワールドをスイッチ向けに出すことは難しい。スイッチは他の据え置き機とは機能もユーザー層も違うからだ。
ゲーム機にはそれぞれ特色があり、われわれソフトメーカーはそれに適応したソフトを作る必要がある。「モンスターハンター」も含めて、自社の保有するゲームタイトルをどのようにスイッチへ対応させるかが今後の検討課題だ。
via: カプコン社長「モンハンの出足は100点以上」 | ゲーム・エンタメ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
辻本社長は開発者たちが語ってきたように、『モンハンワールド』のスイッチ対応について「さまざまな条件を考えると、今モンハンワールドをスイッチ向けに出すことは難しい」と発言。スイッチが「他の据え置き機とは機能もユーザー層も違うから」だとしています。
『モンスターハンター』を含め、どのようにスイッチへ対応させるかが今後の検討課題
ただカプコンがスイッチに対して消極的なのかといえばそうではありません。
カプコンは、マルチプラットフォーム戦略に基づいて、それぞれのハードの特色を生かしたソフトを作ることが重要との考えを持っています。インタビューの中で辻本社長は自社タイトルのスイッチ対応について、『モンスターハンター』を含め「自社の保有するゲームタイトルをどのように対応させるかが今後の検討課題」だと続けています。
このインタビューの「スイッチ対応は難しい」という発言にしても、 “さまざまな条件を考えると” や “今” と条件付き。水面下では何らかの別系統の動きがありそうな気配です。カプコンはスイッチ本体の開発にも協力していて、ハードの特徴なり魅力なりは早くから掴んでいたはず。Wii U の後ということで最初から主力ラインを投入するのは難しかったにせよ、ローンチからこれまでの勢いを受けて戦略の見直しが行われていそうです。
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