エレクトロニック・アーツの世界的サッカーゲームシリーズ最新作『FIFA 18』が9月29日に発売。2017年の最新版は「Nintendo Switch (ニンテンドースイッチ)」にも対応。任天堂の家庭用ゲーム機への復帰作となっています。そして EA は来年以降の『FIFA』についても、任天堂プラットフォームで見られるだろうと述べ、『FIFA 19』から先も対応する可能性が低くないことを明かしています。
任天堂の前世代機 Wii U でのソフト展開は、初年度のセールスから早々に凍結する判断を下した EA。しかし順調に普及が進むハイブリッドコンソール Nintendo Switch に関しては、慎重にソフトを選びながらも、よりポジティブに捉えているようです。
『FIFA』シリーズのスーパーバイジング・プロデューサーを担当する Andrei Lazarescu 氏は GameSpot とのインタビューの中で、シリーズの今後の任天堂プラットフォーム展開について「『FIFA』は今後も、ニンテンドースイッチに登場するのではないかと考えています」とコメント。
スイッチ版『FIFA』が『FIFA 18』だけでは終わらず、『FIFA 19』以降も発売される可能性があることを明らかにしました。
もちろん、セールス面も見ていく必要はあるのでしょうけれど。
ニンテンドースイッチ版『FIFA 18』に The Journey がない理由
インタビューの中で Lazarescu 氏はまた、EA がスイッチ版『FIFA 18』について「過去最高の“ポータブル FIFA”」だと考えていることを改めて強調します。またスイッチ版が PlayStation 4 / Xbox One 版と比べて一部モードを欠いていることにも言及しています。
「The Journey は Frostbite (現行機 Ver. で使用されているゲームエンジン) で動作しており、Frostbite とは切り離せないモードです。ようするに、スイッチ版はエンジンが Frostbite ではないので、The Journey が搭載されていないというわけです」
以前のインタビューでは、ニンテンドースイッチにも Frostbite を動かすポテンシャルはあるということが語られていました。
スイッチ版『FIFA』に将来、 The Journey が収録されるかどうかについて Lazarescu 氏は「スイッチ版のゲームエンジンに Frostbite を採用するなら、それはあり得る話です」と回答。ただし、スムーズに事が進むかどうかはまた別で「そうなるかどうかはわからないし、大変さが異なってくる」として、開発は難しいとの考えを示しました。
おすそわけプレイもできる最高のポータブルFIFA
『FIFA 18』はおすそわけプレイに対応していて、片方の Joy-Con で遊ぶことが可能です。この場合、通常時とはボタン数が変わってきますが、これについては “4ボタンモード” のスキームを用意することで対応したと Lazarescu 氏。
「(片方の Joy-Con で遊んでいるときは) そもそも右スティックがありません。ボタン数も少なくなります。LR/ZLZRボタンの替わりは、SLSRボタンしかありませんから。これに対応するため、僕らは “4ボタンモード” を用意しました。このモードの利点は、追加購入の必要なく1台の本体(と2つの Joy-Con)があればすぐに対戦プレイができることです」
この操作モードではスキルムーブを使うことはできず、 Lazarescu 氏は『FIFA』のアクションをフルに楽しむ操作としては理想的ではないとしながら、手軽に遊べる操作方法だと利点を挙げています。
ニンテンドースイッチが持ち運びが可能なハイブリッドコンソールである点に着目し、「最高のポータブルFIFA」を用意したと胸を張る EA。Frostbite が将来的にスイッチ版に採用されるかどうかはさておき、この先スイッチ版が進化していくとすれば、現行据置型ゲーム機のバージョンに合わせるのではなく、ポータブルな体験を重視した『FIFA』としての道を歩んでいくことになるのかもしれません。