が行った2015年度第2四半期決算説明会の中で、任天堂との協業について、スマホ参入第1弾に『Miitomo(ミートモ)』を投入することの狙いやリリース後の拡張、マネタイズなどいくつか興味深い話が出ています。
『Miitomo』に関しては任天堂から発表されているように、アバターMii(ミー)を使ってフレンドと交流する“ネタふりコミュニケーション”アプリ。新アカウント「Nintendo Account(ニンテンドーアカウント)」や会員サービス「My Nintnendo(マイニンテンドー)」と合わせて、2016年3月に同時リリースされる予定です(8言語100ヶ国で順次展開予定)。
Miitomo でアカウントに愛着、フレンド関係を構築
「ニンテンドーアカウント」や「マイニンテンドー」はゲーム専用機だけでなく、スマートデバイスやPCといった様々なデバイスをつなぐ今後の任天堂戦略の中核を担うサービス。ですがまずはサービスの利用者、アクティブユーザーをどう増やしていくのかといったところが課題に。そこで同時ローンチの『Miitomo』が出てきます。
『Miitomo』はサービスの特性上、利用者全員が必ず自分のMiiを作成します。Miiは自分の分身、あるいは友達の分身的存在であることから、アカウントへの愛着が生まれやすい。またコミュニケーションを楽しむことが主体となるアプリであるため、サービスを利用することで自然とフレンド関係も構築され、アクティブな活動を期待できると。
既に世界で2億体が作成されているなど、Miiは年齢・性別・国・地域を問わないIPであり、特定ジャンル、ゲームへの関心の有無に左右されないIPであることもMiiが役割を任された理由。スマートデバイスの普及率の高さや24時間アクセスが可能な点からも、コミュニケーション主体のアプリは真価を発揮できると考えられています。
『Miitomo』が期待通りに機能すれば「マイニンテンドー」のユーザーベースも拡大。地盤が強化されることで、第2弾第3弾と以降のタイトルを投入した際に大きな集客効果を期待できます。
収益化について
任天堂とDeNAは2017年3月末までに5本程度のタイトルを展開予定。『Miitomo』もこの5本の中に含まれており、ユーザーを任天堂プラットフォームへ呼びこむだけでなく、収益化も当然考えられています。
『Miitomo』は基本プレイ無料・追加課金有りのF2P(Free to Play)タイトルで、まずはMiiの服を販売するといったことが予定。ただこれだけで終わりではなく、リリース後に遊びを追加したり、マネタイズポイントを加えていくことが可能だと考えているとのこと。
その他のタイトルについては、ゲームに合わせたマネタイズ手法が選択予定。任天堂も、有料販売を含めてアプリごとに検討していくとしています。ただし現在主流になっているのはF2Pであり、DeNAもまたその販売形式を得意としていることから、パイプライン上のアプリは全てF2Pだそう。
DeNAの守安社長兼CEOは、任天堂との協業は順調に進捗しており、中長期視点で大きなビジネスにしていきたいとこの話題を締めくくりました。