カプコンが27日に発表した2017年4-9月期決算は、下期に主力タイトルが集中している関係で減収減益でした。
売上高は286億7600万円と前年同期比9.4%減、営業利益は39.7%減の17億1500万円、経常利益は82.2%減の5億1400万円、純利益は79.2%減の4億500万円でした。
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カプコン 2016年4-9月期 連結業績
売上高:286億7600万円(前年同期比▲9.4%)
営業利益:17億1500万円(▲39.7%)
経常利益:5億1400万円(▲82.2%)
純利益:4億500万円(▲79.2%)
デジタルコンテンツ事業
主力のデジタルコンテンツ事業の売上高は前年同期比14.5%増収の163億7300万円でした。
家庭用ゲーム機向けとしては『逆転裁判6』が概ね計画通りに推移したほか、リメイク版『バイオハザード5』や『バイオハザード4』が堅調でした。海外向けにリリースされた『Monster Hunter Generations (モンスターハンタークロス)』も底堅い動きを示しました。
4-9月の主なタイトルの販売本数は『モンスターハンタークロス』が80万本、『バイオハザード5』が50万本。全体では新作が170万本、旧作のリピートや廉価版が480万本の計650万本を販売しています。
『Monster Hunter 4 Ultimate (モンスターハンター4G)』が欧米発売から2ヶ月で100万本を突破していたのと比較すると、今回の『Monster Hunter Generations』はほぼ同期間で国内外80万本ということで、やや鈍い動きとなっているようです。
海外では若干伸び悩んだ『モンハンクロス』ですが、国内のヒットもあり2016年9月末時点で累計410万本に。『モンハン4G』や『モンハン4』と並んでシリーズ2位タイのセールスとなりました。1位は490万本を記録した『モンハンP3』がキープ。
営業利益は28.3%減の10億9900万円でした。PCオンラインでの一部タイトルの不振やPCおよびコンシューマーゲーム開発費上昇が影響し、利益を押し下げています。
アミューズメント施設事業
アミューズメント施設事業は売上高48億1000万円(9.2%増)、営業利益は4億7800万円(34.6%増)でした。
夜間の入店規制を緩和する風営法の改正が6月に施行されたことにあわせて(16歳以下も保護者同伴なら夜22時までゲームセンターに在店可能になりました)、カプコンは各種イベントを開催したり、快適な店舗運営を目指したりと、中高年やファミリー層の取り込みに務めています。
またキャラクターグッズ等の販売を目的とする新業態の「キャラカプ」を店舗に併設するなど集客・収益の強化にも取り組んでいます。
この結果、営業利益率は1.8ポイント改善して9.9%に。既存店売上高も前年比で104%にアップしています。
アミューズメント機器事業
アミューズメント機器事業は前期ヒットした『バイオハザード6』の反動減により売上高46.2%減の65億3000万円、営業利益も35.3%減の16億5100万円と大幅減。販売台数も前年同期の約4万台に対して今期は約2万台と半減し、下期に向けた準備期間となりました。
その他ライセンス収入等は売上高9億6200万円(21.0%増)、3億9500万円(55.9%増)となりました。
通期予想は変更なし
上期は減収減益となりましたが、下期に大型タイトルの発売が予定されていることから通期予想に変更なし。
家庭用ゲームでは12月に『デッドライジング4』、2017年1月に『バイオハザード7』、2017年3月に『モンスターハンターダブルクロス』が予定されています。