スクエニHDの2015年3月期は増収増益。スマホ向けが好調


 

スクウェア・エニックス・ホールディングスが12日に発表した2015年3月期通期の連結決算は、固定資産売却による特別損益やアミューズメント機器等に関する減損損失があったものの、売上高・純利益ともに前期を上回る増収増益となりました。V字回復が続いています。

家庭用ゲームを含むデジタルエンタテインメント事業は、前年度と比較して家庭用ゲーム機向けにおいて大型新作タイトルが少なかったものの、前年度発売タイトルのデジタル販売などによるリピート販売が好調で、落ち込みは最小限に。

スマートデバイス/PCを対象とするコンテンツでは、定番の『戦国IXA(イクサ)』や『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』が引き続き好調に推移。また、新作『スクールガールストライカーズ』『ファイナルファンタジー レコードキーパー』『乖離性ミリオンアーサー』なども好調に推移。MMO『ファイナルファンタジーXIV』や『ドラゴンクエストX』の運営も好調に推移したとのこと。

販売内訳は、HDゲームが444億円、スマートデバイス・PCブラウザゲーム等が442億円、MMOが233億円。HDゲームが伸び悩んだこともありますが、スマホ・PC向けが大きく伸び、今期はほぼ並ぶところにまで拡大。逆転するのも時間の問題です。

なお、地域別販売本数の開示方法が、従来は「ディスク版の販売本数のみ」だったものが、「ディスク販売本数+当期・前期に発売されたタイトルの当期DL本数」に変更。従来の方法では1347万本だったものが、新方式では1796万本に増加。リピートやデジタル販売の占める割合も伸びていることが分かります。

2015年3月期連結業績

売上高……1678億9100万円(前年同期比+8.3%)
営業利益……164億2600万円(+55.8%)
経常利益……169億8400万円(+35.5%)
当期純利益……98億3100万円(49.0%)
1株あたり当期純利益……84.34円

セグメント別売上高

デジタルエンタテインメント……1119億2600万円(前年同期比+18.4%)
アミューズメント……407億1500万円(-13.3%)
出版……115億4700万円(+12.9%)
ライツ・プロパティ等……39億9700万円(+5.6%)

セグメント別営業損益

デジタルエンタテインメント……172億7600万円(前年同期比+61.3%)
アミューズメント……36億1500万円(-20.0%)
出版……32億4100万円(41.3%)
ライツ・プロパティ等……11億6100万円(+4.1%)

地域別販売本数(カッコ内は従来方法)

日本……476万本(401万本)
北米……759万本(605万本)
欧州……505万本(312万本)
アジア他……56万本(30万本)
合計……1796万本(1347万本)

2016年3月期は売上高2000億〜2200億円、営業利益170億〜250億円、経常利益170億〜250億円、当期純利益110億〜180億円の見通し。

家庭用ゲームは、2016年3月期は2260万本を販売する計画(従来方法では1680万本)。主な新作タイトルは『Rise of the Tomb Raider』や『Just Cause 3』(2015年ホリデーシーズン)。『Deus Ex: Mankind Divided』『ドラゴンクエストヒーローズII』『スターオーシャン5』(発売時期未定)など。


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