いつものカンフーアクションもコミカルな演技も無く、R-15指定という異色のジャッキー映画『新宿インシデント』。新宿・歌舞伎町を舞台にして、密航中国人となったジャッキーを通して闇社会が描かれた作品です。
恋人のシュシュを追って日本に密航してきた鉄頭は、なんとか新宿・歌舞伎町にたどりつき、友人の阿傑の元に身を寄せる。その後同郷の友人たちと共に日雇いの仕事をしたり、警察に追われる中で刑事の北野と知り合いになったりしたが、シュシュは見つけられずにいた。そんな折、ナイトクラブでの仕事中に幹部ヤクザ・江口の側にいる美しい女性に目を奪われる。彼の妻だというその女は、なんと鉄頭の恋人のはずのシュシュだった……。
ちょっとグロい部分があったり、エッチなシーンもあったりして。最初はありがちな軽犯罪で食いつないでいくんだけど徐々にエスカレートというか、闇社会に染まってしまいます。ヤクザ同士の抗争に巻き込まれ、恋人を、仲間を思う気持ちがいつしか殺人まで犯してしまうように。臨んでそうなるのではなく、生きていくために仲間のことを想うがためにそうせざるを得ない状況があってなんとも考えさせられます。
「香港国際警察/NEW POLICE STORY」で共演したダニエル・ウーが弟分のアージェ役を演じているのですが、彼がかなり大変というか不幸というか。散々酷い目に合う上に、最後まで救いが無い切なさ。他の中国人達も一時は幸せを掴んだように見えるものの・・・。やっぱ真っ当な仕事で稼がにゃならんね。
鉄頭も密入国者ながら、それでも義理堅かったり仲間思いだったりするキャラクター。中国人のコミュニティはあるけども、ここは日本なんだから、日本の慣習も理解して、社会に適応して、彼らと仲良くならなくては。なんていうところはさすがジャッキー。そうはいっても最後は犯罪者なんだけどさ。
重たいテーマなだけにエンディングも哀しい。どうしてこうなってしまったのか、仲間を想う気持ちでやってきたというのに・・・・・・。アクション無しのジャッキー映画を最後まで見られるのかな?と不安だったけれど、ドラマ俳優ジャッキーもグッときたよ。
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“[映画] カンフーアクションを封印してもジャッキー『新宿インシデント』” への2件のフィードバック
[映画/ドラマ] 新宿インシデント:
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