ファミ通に掲載されたWiiU『Splatoon(スプラトゥーン)』開発スタッフ、野上亘氏プロデューサー、天野祐介ディレクター、阪口翼ディレクターへのインタビュー。E3 2014からこれまでに明らかになっている部分も踏まえながら、新たにオンラインの仕様などが明らかになりました。
『スプラトゥーン』は、基本的には4対4のオンライン対戦がメイン。そして1人用の「ヒーローモード」と、何らかの形でローカル対戦が収録される予定です。同じ操作方法ながら、対戦では塗った面積を競い合い、1人用ではヒトとイカを切り替えながら進んでいく3Dアクションという趣の異なる遊びに。
オンラインマルチプレイの仕様に関して
メインとなるオンラインの仕様が気になるところですが、全世界のプレイヤーとランダムマッチングする仕様に。その中で、腕の近いヒトとマッチングできるように「レーティング」が用意される予定。あえてランダムマッチングにこだわったとのこと。
“空気を読む”というのがおもしろいポイント
ランダムマッチングにこだわった理由としては、野口氏によれば、“空気を読む”というのがおもしろいポイントだそう。戦況に応じて自分で判断するのを楽しんでもらいたいとのこと。また、モードが多くなると集まる場所が分散してしまうため、マッチング場所を絞ってユーザーの熱量を一ヶ所に集めたいとの狙いもあるのだそう。
フレンドマッチに関しては今回のインタビューの中で質問も言及も無く、現時点では不明。続報待ちですね(Web版にインタビューの完全版が掲載され、フレンドマッチも実装されていることが明らかになりました)。
ボイスチャットはこのゲームに向いてないと、削ぎ落とす判断
オンラインゲームでは一般的なボイスチャット、本作でも仲間に指示を出せるよう一時は検討されたそうです。しかし、指示を出しても相手が意図通りに動けるとは限らず、そうしたときに険悪なムードになりかねないことや、戦況が目まぐるしく変化するというゲームの特徴を熟慮した結果、向いてないと判断。要素は削ぎ落とすことに。
この決定に関しては海外では賛否分かれていて、実装してほしいという声も多く聞こえています。
全世界のユーザーとランダムでマッチングすることも、ボイスチャットを省いた理由の1つだそう。言葉の壁を越え、世界の誰と遊んでもその場の“空気を読む”ことが重要です。
対戦で出会ったプレイヤーとの直接的なコミュニケーションは取れないものの、キャラクターは広場に登場。またMiiverseでのコミュニティの広がりにも期待している。
また、対戦時は必ずプレイヤーが参加し、人数が足りない時にコンピューターが加わるといったことは無いとのこと。
フレンド同士だけでもボイスチャットに対応してもらえると嬉しいのですが、しがらみなく遊べるのは手軽そう。
オンラインのほかにも幾つか気になったところ
- 任天堂でイカといえばゲッソーだが、じつは忘れていた。あくまで機能からの着想。
- 対戦終了時に表示されるポイントが、レーティング用の経験値とお金に換算。
- ステージは大量に用意するよりも、装備によって遊び方が変化することを意識して製作。
- 音楽は14歳くらいのイカの若者たちを中心に流行っているという設定。
- 各ステージの音楽はランダム再生。プレイヤーごとに再生される音楽は異なる
- 音楽の多くは、峯岸透氏(『スーパーマリオ』『ゼルダの伝説』『どうぶつの森』など)が担当。「くねくねした感じにしてほしい!」とかなり漠然とした要求をした。
- Splatoonは、ピシャッという音を表す“Splat”と、小隊を意味する“Platoon”からの造語。ビシャビシャチームという感じ。
- 発売後もフォローや施作を検討中。
Wii U『Splatoon(スプラトゥーン)』は2015年5月に世界同時発売予定です。
[追記
海外インタビューでも、野上ディレクターは発売後のフォローアップについてコメント。やはりDLC展開か何かがありそうです。