年々高騰する開発コストにより、家庭用ゲーム業界はよりリスキーなビジネスとなっていますが、Ubisoftが2014年発売を目指して開発を進めている新規IP『Watch Dogs』にはE3 2013時点で5,000万ユーロ(約6,800万ドル、約71億円)を上回る莫大な予算が投じられていることが報告されています。
この数字は『Watch Dogs』でエグゼクティブ・プロデューサーを務めるStephane Decroix氏がフランスのChallengeに語ったもので、今ではUbisoftを代表するフランチャイズである『Assassin’s Creed』とよく似たケースであり、Ubisoftが新規IPにかける熱意を物語る数字であるとのこと。
『Watch Dogs』にはUbisoftの持つ6スタジオが関わり、開発スタッフは600名を越えていると伝えられています。ただ5,000万ユーロという数字は延期前のもので、現在はさらに膨れ上がっていることは容易に想像がつきます。
多額の資金をベットして、これに勝てれば大きいリターンも見込めるわけですが、近年は採算ラインが数百万本に達していると言われるなど(実際、ミリオンセラーを記録しても不採算であったり、開発スタジオが閉鎖する例が多く見られます)、パッケージ販売のみでの採算化は難しくなり、ますますリスクの大きいビジネスとなっています。
新機軸のオープンワールドアクションを目指す『Watch Dogs』は、ゲームのクオリティもさることながら、Ubisoftがこの投資額を回収できるのかどうかも注目されそうです。
『Watch Dogs』はPS3、PS4、Xbox 360、Xbox One、Wii U、PCに対応し、2014年春に海外で、国内では2014年内に発売予定です。