8月にスウェーデンのストックホルムに新スタジオ設立を発表したばかりのフランスの大手ゲームメーカー Ubisoft が、カナダのケベックでさらなる開発力強化を目指します。
Ubisoft は5日、2つの新スタジオと1000人規模の雇用を含む、カナダのケベック州における事業拡大計画を発表しました。成長戦略は、サグネスタジオ (Ubisoft Saguenay) から始まり、この新スタジオでは今後5年間で125名の新たな雇用を創出します。
サグネスタジオは2018年初頭に発足予定。オンライン関連テクノロジーやサービスの開発に専念します。Ubisoft は2027年までに、このスタジオに1億3500万ドルを投資する計画。マネージング・ディレクターの Jimmy Boulianne 氏がスタジオを率いるとのこと。
これに加えて Ubisoft は、ケベックとモントリオール、既存スタジオの人員拡大と、もう1つ新たなスタジオを2027年までに設立する計画を表明。ケベックスタジオは200名、モントリオールスタジオは675名の新たなタレントを募集します。
モントリオールスタジオは3000名以上のスタッフを抱える、世界各国にある Ubisoft の開発スタジオの中でも最も規模が大きく、かつ他社を含めても世界最大規模のスタジオの1つ。Ubisoft の中核を担う開発拠点であり、『Assassin’s Creed』や『Watch Dogs』など AAA タイトル開発を主導します。
Ubisoft によると、今回の計画によるケベック州への投資総額は2027年までに7億8000万ドル。1000人規模の新たな雇用を創出予定です。
1997年にはじまったモントリオールスタジオ以来、これまでに35億ドルもの事業投資を行ってきたとする Ubisoft ですが、2027年までにさらに開発力を強化していく考えです。成長戦略が終わる頃には、Ubisoft はケベックで4600名のスタッフを抱えることになり、また1997年以来ののべ直接投資額は90億ドルに達する見通しだということです。
また新たなタレントや若い力を育成するため、教育分野にも投資を行い、大学の研究や技術創造、スタートアップなどのエコシステムに1300万ドルを投入する計画です。
「ケベックを世界的な著名ビデオゲーム開発の拠点として台頭させることに貢献できたことを誇りに思います。Ubisoft は20年以上にわたって3600名の雇用を創出し、35億ドル以上を投資し、この業界内で最も優れたいくつかのブランドをここケベックで生み出しました。今日、ビデオゲームはエンターテインメント業界の中で最もダイナミックな分野であり、また技術革新の中心にあります。その結果として、我々は明日のケベックをともに創造する、ユニークな機会をもっています」と、Ubisoft の共同創業者の1人で現CEOのYves Guillemot氏はコメントしています。