カプコン、2013年3月期の連結業績予想を修正。売上高はプラスも特損計上で純利益は半減


 

カプコンは18日、2013年3月期の連結業績予想について下方修正し、発表しました。売上高は940億円と5億円増加したものの、特別損失の計上により、純利益は36億円マイナスの29億円となっています。


72億円もの特別損失を計上した理由は「デジタル戦略推進に向けた開発およびマーケティング体制の見直し」「市場ニーズに適応せず、デジタル対応が遅れたタイトルの開発中止損を計上」「戦略に合致しない一部の海外外注タイトルの開発中止損を計上」によるものとのこと。

デジタルコンテンツ事業が大幅に未達で、営業利益が期初計画の150億円に対し69億円に止まりました。

主要ソフトの販売本数を見ると、伸び悩みの主因である『バイオハザード6』は期初の700万本はおろか、期中に修正された500万本に届かない490万本見込み。『DmC Devil May Cry』も同様に120万本に届かず115万本に修正されています。修正後の通期販売本数は計画通り1,400万本を達成出来る見込み。

未達理由で挙げられたのは、次の3点。「拡大するデジタル市場への対応の遅れ」「海外市場におけるマーケティング部門と開発部門の連携不足」「外注の多用による品質の低下」

ソフトの質部分も影響はあるにせよ、海外ではAAAタイトルへの寡占化が進んでおり、カプコンもその煽りを受けた形です。

カプコンは今後の戦略のポイントとして、「コンシューマ事業におけるデジタル戦略の強化」「外注から内作への移行による品質向上」「開発・マーケティング部門のグローバルな連携強化」3点を挙げ、コンシューマ事業でのDLC戦略の推進により収益性の改善を目指すほか、オンライン・モバイルコンテンツ事業の強化で、市場成長を上回る成長を目指す事、またP&S事業のタイトルラインナップを拡充し、収益基盤を強化するとしています。

ファンからすると、カプコンはそろそろ新規ヒットタイトルを生み出す時期に差し掛かってきているのではと思っていたところなので、内製に回帰して新規タイトルが生まれることに期待したいですね。

関連キーワード
,

この記事をシェアする

Next

Previous