GSD / GfK の集計データをまとめた2023年3月の欧州ゲーム市場規模が報告されています。ソフトウェアは前年同月と比較して微減だったものの、ハードウェアは67%増。牽引役は 5 倍に増えた PlayStation 5 でした。
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2023年3月の欧州ゲーム市場
ソフト1位は『バイオRE4』
2023年3月の欧州ゲーム市場、ソフトウェア販売本数は1,360万本で2022年3月と比較して4%減少。1〜3月の第1四半期全体では3,900万本で、前年比で11%減少しました。
第1四半期に最も売れたのは『ハリー・ポッター』の世界観のオープンワールドゲーム『ホグワーツ・レガシー』。最人気フランチャイズである『FIFA』を除けば、2017年に GSD チャートが始まって以降で最も勢いあるゲームとなっています。
3月のトップはカプコンの『バイオハザード RE:4』。歴代『バイオハザード』を現代にフルリメイクする『RE』シリーズの第3弾です。バイオシリーズの中でも人気の高い、また新たな方向性を示した『バイオハザード4』のフルリメイクとなる『バイオハザード RE:4』。
欧州市場における初動2週間の売上は完全新作である『バイオハザード ヴィレッジ』と比べると19%低く、『RE』シリーズ第1弾『バイオハザード RE:2』と比べても11%少ないものでした。一方、『バイオハザード RE:3』と比べると57%増加しました。別のホラーゲームとの比較では、『バイオハザード RE:4』は1月の『Dead Space』と比べ149%増でした。
その他新作では『WWE 2K23』が8位に登場。初動は前作『WWE 2K22』と比べ28%減少。『WWE 2K22』は空白期間を経た後の発売だったため、1年周期のときよりも需要を喚起したのではないかと見られています。
この3月、任天堂タイトルのトップ10入りませんでした。パッケージ版が発売された『メトロイドプライム リマスタード』の11位が最高でした。『メトロイドプライム リマスタード』はデジタル版が2月に先行配信されており、ファンの多くはそちらに飛びついたと考えられます。任天堂はデジタル販売データを調査会社に提供していないメーカーのひとつです。
2023年3月 ヨーロッパ Top10
- バイオハザード RE:4 (カプコン)
- Hogwarts Legacy (Warner Bros)
- FIFA 23 (EA)
- Grand Theft Auto 5 (Rockstar)
- Call of Duty: Modern Warfare 2 (Activision Blizzard)
- Red Dead Redemption 2 (Rockstar)
- WWE 2K23 (2K Games)
- F1 22 (EA)
- NBA 2K23 (2K Games)
- Tom Clancy’s Rainbow Six Siege (Ubisoft)
ハード市場はPS5が牽引
3月のハードウェアは PS5 が普及拡大が続けており67%増の57万台でした。対象地域全体で、3月のPS5売上は前年比で5倍に拡大。2022年のこの時期はソニーがまだ供給不足に陥っていたとはいえ、急激に増加しています。2位は Nintendo Switch。2022年3月と比較して19%減少しました。3位はXbox Series X|S で、13%減でした。
第1四半期全体では約150万台のコンソールが販売。2022年同時期と比べ41%増加しました。牽引役はPS5で前年同期比369%増と唯一売上を伸ばしています。2位Nintendo Switch は18%減、Xbox Series X|S は10%減でした。
なおハードウェア売上の集計対象国はフランス、イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、デンマーク、スイス、ポルトガル市場などです。イギリスは別集計で発表されています。
周辺機器・アクセサリーは約150万個が販売され、前年同期比で13%増加しました。ハードウェア販売が伸びたことが周辺機器類の販売を押し上げたと思われます。最も売れたのは PS5 用コントローラー DualSense でした。四半期売上は470万個で前年同期比5%の増加でした。ポイントカードやウォレットに関しては190万枚が販売。2022年の同時期と比べ1.9%減少しました。