2023年第1四半期(1-3月)の英国ゲーム市場規模に関するレポートが到着しています(GSDおよびGfKの市場データ)。
- 2023年大1四半期のUK市場、ソフトは前年同期比1%増加、ハードは24.2%増加
- ソフト1位『ホグワーツ・レガシー』はすでに昨年ベストセラーを上回る売上
- 供給正常化の PS5 がハード市場を牽引
2023年第1四半期は『ホグワーツ・レガシー』とPS5
GSDのデータによれば2023年第1四半期のゲームソフトウェア販売(パッケージ版+ダウンロード版)は2022年第1四半期と比べ1%増加し800万本弱の販売本数となりました。
昨年は『Pokémon Legends: アルセウス』や『エルデンリング』『Horizon: Forbidden West』といった大型タイトルが年初から次々発売されていました。1%とはいえその規模を上回っている 2023 年は順調な滑り出しと言えそうです。
今期の牽引役は小説『ハリー・ポッター』の世界を舞台としたオープンワールド・アクションRPG『ホグワーツ・レガシー』。イギリス国内で 2 大人気シリーズである『FIFA』『Call of Duty』を除いたときに『Red Dead Redemption 2』以来の初動販売規模を見せています。また『ホグワーツ・レガシー』はこの時期ですでに、2022年ベストセラーの2本『LEGO スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』『エルデンリング』を上回る売上を記録しています。
一方、GfKのデータを見ると、2023年第1四半期の家庭用ゲーム機販売は2022年第1四半期と比べてプラス24.2%と大幅な伸びを示しました。主に PlayStation 5 の供給問題が解消された事によるものです。昨年のこの時期はほとんど棚から消えていた PS5 ですが、2023 年は通常販売に戻っており、販売数量は前年同期比で 180% 増加しました。PS5 の市場シェアはこの間50%を超えています。
2023 年 3 月で 6 周年を迎えライフサイクルの後半に入っている Nintendo Switch は前年同期比で 25%減で 2 位。苦戦が続いている Xbox Series X|S は 18% 減少して3位でした。
2023年3月は『バイオハザードRE:4』が首位
2023年3月単月のデータも明らかになっています。3月に関してみれば、ソフト売上は前年同月比で3%減少し270万本でした。月間トップはカプコンの『バイオハザード RE:4』でした。月後半の発売だったにも関わらず、シリーズの中でも人気の高い『バイオハザード4』のフルリメイク作品が大規模な初動で首位を獲得。カプコンは4月7日までに世界400万本を販売したと発表しています。
なお UK 市場での初動は『バイオハザード RE:3』を上回ったものの、『バイオハザード RE:2』や『バイオハザード ヴィレッジ』を下回りました。プラットフォーム別の内訳は PlayStation が65%、Xbox が20%、PCが15%でした。
『WWE 2K』シリーズ最新作『WWE 2K23』は4位でデビュー。初動規模は昨年の『WWE 2K22』を20%下回りました。『メトロイドプライム』パッケージ版は9位でした。任天堂はデジタル販売データを共有していないため、純粋にパッケージ版のみの販売データとなります。ダウンロード版は 2 月に先行配信されました。
家庭用ゲーム機の販売は2月から3%減少して13.8万台でした。ただし 2022 年 3 月と比べると23%アップしています。1位はPS5。2月に比べ販売台数は2%減少しました。
2位はNintendo Switch。販売台数は2月と比べごくわずかながら増加しました。
3月は「マリオの日(3月10日、Mar.10)」を記念して新しいスーパーマリオバンドルが発売されており、これが寄与したとのこと。マリオバンドルの赤いスイッチ本体は3月のスイッチ販売台数の12.8%を占めています。有機ELモデエルのホワイトは23.6%、ネオンカラーは26.3%でした。
第2四半期(4-6月)の任天堂は映画『ザ・スーパーマリオ・ムービー』や『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』があり、今年のスイッチの勢いを占う期間となりそうです。
Xbox Series X|S は勢い回復せず 10% 減。
周辺機器・アクセサリーは2月と比較して20%増加したものの、2022年3月と比べ3.7%減少しました。売上高ではPS5用高性能コントローラー「DualSense Edge ワイヤレスコントローラー」がトップ、数量では「Xbox ワイヤレス コントローラー (カーボン ブラック) 」がトップでした。