テイクツー、モバイル大手のジンガを1.4兆円で買収


 

ゲームソフト大手の米 Take-Two Interactive(テイクツー・インタラクティブ)は2022年1月10日、モバイルゲームの米 Zynga(ジンガ)の発行済株式すべてを取得し買収すると発表しました。買収総額は127億ドル(約1兆4,600億円)。2021年のマイクロソフトによるベセスダ・ソフトワークス買収 75 億ドルを大きく上回る、ゲーム業界の M&A としては最大規模となります。

テイクツーは『グランド・セフト・オート』『レッド・デッド・リデンプション』などで知られるロックスターゲームズや、『NBA 2K』『WWE 2K』などスポーツゲームの 2K Sports、『バイオショック』『ボーダーランズ』などの 2K Games を傘下に持っているゲームソフト大手。

一方、ジンガは『ファームビル』『マフィアウォーズ』などブラウザ/モバイル方面でヒットシリーズを抱えているほか、『トーチライト』の Echtra Games など多数のゲーム開発スタジオを傘下に持っています。

テイクツーの収益は大半が家庭用ゲーム機および PC 向けからモバイル展開も行っているもののまだ小さく、世界のゲーム業界の5割を占めるとされるモバイル市場の開拓は近年の課題となっていました。

テイクツーは今回の買収を通じ、自社 IP を活用するモバイルゲームを投入するなどモバイル向け開発を強化する計画。

非常に巨額な買収となりどのくらいの期間でペイできるのか気になるところですが、テイクツーは買収完了後 2 年以内に年間およそ 1 億ドル以上のコストシナジーをもたらし、長期的には 5 億ドル以上の年間純予約額を達成することを期待しているとしています。

買収発表により、10日の米市場でジンガ株は前週末から41%上昇し8.44ドルをつけました。一方、テイクツー株は13%下落して142.99ドルで取引を終えています。

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