国内 Nintendo Switch (ニンテンドースイッチ) のローンチタイトルの1本として発売され、海外でもその後にリリースされている日本一ソフトウェアのシミュレーションRPG『魔界戦記ディスガイア5 (海外名称:Disgaea 5 Complete)』。業界紙 MCV のインタビューに応じた海外法人 NIS America の山下社長によれば、『ディスガイア5』の売上は海外市場のみで20万本近くにのぼっています。
興味深いことに、スイッチ版購入者の4割近くは PlayStation 4 版をすでに購入済み。スイッチ版が発売されたことにより、同じソフトを買い直しているそうです。
『魔界戦記ディスガイア』シリーズはこれまで、ソニーの据置型ゲーム機で発売された後、ソニーの携帯型ゲーム機(PSP、PS Vita)で発売される流れがありました。
ところが『魔界戦記ディスガイア5』の場合は、PS Vita ではスペックが足りないとされ、またソニーが PS Vita 市場からの撤退を決めたこともあって発売されませんでした。
そこで『ディスガイア5』の容量8GBが収まり、かつ携帯性も併せ持つニンテンドースイッチが着目されます。携帯機で『ディスガイア5』をプレイしたいユーザーにとって、スイッチは最適なプラットフォームになっていますと山下社長は説明。
自宅のテレビで遊ぶのはもちろん、持ち運びできる付加価値によって、多くのユーザーの買い直しにつながっている。このプレイスタイルによって、ニンテンドースイッチのプラットフォームは日に日に拡大しているとしています。
『ディスガイア』のようなシミュレーションRPGは、空いた隙間時間を使って少しずつ進められる携帯型ゲーム機との相性が良いですし、スイッチならスマホのスリープを解除する程度の応答時間で、すぐに中断したところからゲームを再開できます。
山下社長はまた、スイッチの足下の勢いについてもコメント。同一タイトルをスイッチと PS4 で発売する場合、販売動向は2対1になっているそうです。パッケージ版においてもデジタル版においても、スイッチ版が PS4 版の2倍売れていると。多くのタイトルが発売され、競争が激しくなっている PS4 市場と比べ、スイッチ市場はまだ中小規模のパブリッシャーも入り込む余地があるとされています。
日本国内大手の方ばかりを見て、小規模パブリッシャーには友好的ではないとして、最近のソニーの態度にも苦言。こうした状況を踏まえてか、NIS はニンテンドースイッチへ一層力を入れていくと表明しています。実際、スイッチ向けタイトルとして『SNK 40th Anniversary Collection』が新たに発表されています。
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