NPD グループから、2017年6月度の米国ゲーム小売市場の販売動向が報告。『鉄拳7』や『Injustice 2』といった対戦格闘ジャンルが6月のソフト販売を牽引したことが明らかになりました。全体の販売規模は前年同月比7%増の7億6500万ドル。ハードウェアも PlayStation 4 や Nintendo Switch がよく売れ、27%増の2億3100万ドルと上向いています。
6月のセールスの牽引役となったのは、バンダイナムコの『鉄拳7』や2ヶ月目に入った WB Games の『Injustice 2』。任天堂の『ARMS』や Activision の『クラッシュ・バンディクー』といった独占タイトルも好調でした。
Contents
ソフトウェア
2017年6月 US チャート トップ20
- 鉄拳 7
- Injustice 2
- Grand Theft Auto V
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy
- ARMS*
- ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド*
- マリオカート8 デラックス*
- Overwatch**
- NBA 2K17
- Horizon Zero Dawn
- Tom Clancy’s Ghost Recon: Wildlands
- Call of Duty: Black Ops III
- MLB 17: The Show
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Call of Duty: Infinite Warfare
- Battlefield 1
- Minecraft
- The Elder Scrolls Online: Morrowind*
- FIFA 17
- Forza Horizon 3
*デジタル販売を含まず
**Blizzard の PC App からの販売を含まず
6月の月間ソフトウェアチャートは『鉄拳7』が1位を獲得。先月1位だった『Injustice 2』も2位で続いており、対戦格闘ものが好調です。7月14日〜16日の間はラスベガスで世界最大級の格闘ゲーム大会「EVO 2017」が開催されており、2ヵ月連続で格闘ゲームが1位になった勢いは、大会の影響があったものと思われます。
3位には超ロングセラーの『GTA V』。4位と5位には独占タイトル『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』『ARMS』が入りました。『クラッシュ・バンディクー』は後日、他のプラットフォームでも発売されるとの情報もありますが、まずはPS4版が発売。集計対象期間は発売から2日間しかなかったにも関わらず、好順位でデビューとなりました。
NPD のアナリスト Mat Piscatella 氏によれば、『クラッシュ・バンディクー』がトップ5内でデビューを飾ったのは、1998年に発売された『クラッシュ・バンディクー3 ブッとび! 世界一周』以来だということです。
任天堂の新規タイトル、Nintendo Switch の『ARMS』は、ニンテンドーeショップ経由のデジタル販売を含まずに初登場5位。任天堂アメリカからは、デジタルと合算した月間販売が25.6万本を突破したことが報告されています。
『マリオカート8 デラックス』は18万本、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は14.5万本だったということです。Nintendo Switch に対応するこの3本はいずれもトップ10に入っており、Nintendo Switch 本体の販売が、品薄の課題は残るものの、引き続き勢いを保っていることをうかがわせます。
『ゼルダ BotW』は今月の売上の結果、Ubisoft の『For Honor』を抜いて2017年の年間販売ランキング2位に浮上。
5月5位だった『Prey』は2ヶ月目にしてトップ20圏外へ。PS4、Xbox One の個別チャートにも入りませんでした。
Xbox One チャート トップ10
- Injustice 2
- Grand Theft Auto V
- 鉄拳7
- Overwatch**
- Forza Horizon 3
- Tom Clancy’s Ghost Recon: Wildlands
- Call of Duty: Black Ops III
- NBA 2K17
- Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege
- Call of Duty: Infinite Warfare
PlayStation 4 チャート トップ10
- Crash Bandicoot: N. Sane Trilogy
- 鉄拳7
- Injustice 2
- Grand Theft Auto V
- Horizon Zero Dawn
- MLB 17: The Show
- Overwatch
- NBA 2K17
- Tom Clancy’s Ghost Recon: Wildlands
- Battlefield 1
Nintendo Switch チャート トップ10
- ARMS*
- マリオカート8 デラックス*
- ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド*
- ウルトラストリートファイターII ザ・ファイナルチャレンジャーズ*
- 1-2 Switch*
- 魔界戦記ディスガイア5*
- Cars 3: Driven to Win*
- Cave Story +*
- Lego City: Undercover*
- Just Dance 2017*
3DS & PS Vita チャート トップ10
- ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王
- ポケットモンスター サン
- ポケットモンスター ムーン
- Ever Oasis 精霊とタネビトの蜃気楼
- スーパーマリオメーカー for Nintendo 3DS
- 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS
- マリオカート7
- マリオスポーツ スーパースターズ
- ポチと!ヨッシー ウールワールド
- ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D
2017年 年間トップ10 (1-6月)
- Tom Clancy’s Ghost Recon: Wildlands
- ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド*
- For Honor
- Grand Theft Auto V
- Horizon Zero Dawn
- Injustice 2
- Mass Effect: Andromeda
- Resident Evil 7: Biohazard
- NBA 2K17
- Call of Duty: Infinite Warfare
過去12ヶ月間の販売トップ10
- Call of Duty: Infinite Warfare
- Battlefield 1
- NBA 2K17
- Madden NFL 17
- Grand Theft Auto V
- FIFA 17
- Tom Clancy’s Ghost Recon: Wildlands
- ファイナルファンタジーXV
- ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド*
- Overwatch
ハードウェア
ハードウェア市場は前年同月比27%増の2億3100万ドルと回復。6月は全体的に好調なセールスを見せた中で、最も勢いがあったのは、注目度の高まる E3 週にゴールドカラーを販売し値下げを行うなど抜かりないプロモーションを行った PlayStation 4 でした。1TB HDD 搭載の PS4 ゴールドカラーの貢献もあり、今年6月のPS4売上は過去最高を記録したということです。
Nintendo Switch も、需要に応えるだけの供給体制が整わない課題を抱えながら、その中でよく売れています。2017年1-6月のハードウェア販売は、2016年の同時期と比較して19%増加して14億ドル。成長を主導する大きな要因となっているのが、3月に発売された Nintendo Switch であると NPD は指摘します。一方、携帯型ゲーム機は40%減と苦戦しています。
周辺機器・アクセサリー
周辺機器・アクセサリー市場は、今月唯一減少を見たカテゴリー。販売規模は1%減の1億5900万ドルでした。Toys-to-Life 市場が縮小し続けていることが主なマイナス要因で、ゲームと連動するインタラクティブトイは前年同月と比較して40%減少しました。好調だったのはコントローラー関連で、前年同月と比較して22%増加しました。コントローラーランキングトップは「DUALSHOCK 4 ジェット・ブラック」でした。
2017年6月 米国 ゲーム小売市場 販売動向
ハードウェア:2億3100万ドル(+27%)
ソフトウェア:3億4300万ドル(+1%)
PCソフトウェア:3200万ドル(+2%)
周辺機器・アクセサリ:1億5900万ドル(▲1%)
合計:7億6500万ドル(+7%)