Nintendo Switch を遊んでいて気になることの1つに、ソフトのセーブデータが本体から移動ができないファイル管理システムがあります。任天堂は将来的にクラウドセーブの実装なども検討しているようですが、現状ユーザーに不便をかけているのは、改造やハッキングへの懸念が理由としてあると任天堂は説明します。
Mashable のインタビューに応じた任天堂アメリカの COO レジナルド・フィサメイ氏(レジー社長)は、Nintendo Switch のファイル管理システムなどに対する質問に回答。
ファイル管理やクラウドセーブなどを含むユーザーからの要望を任天堂は理解しているとした上で、ローンチの段階ではまず、Nintendo Switch をゲームを楽しむためのデバイスとして魅力を高めるためにフォーカスしていたとコメント。
そのため、ユーザーからの要望があることを熟知しながらも、実装が後回しになることを避けられなかった機能がいくつかあったと続けます(Nintendo Switch Online や、Netflix、Amazon プライムビデオのような他社サービスなど)。
クラウドセーブやファイル管理、レガシーコンテンツ(バーチャルコンソール)、1つのアカウントに対する同期端末数の増加など、ユーザーの要望を任天堂は把握していると語るレジー社長。たとえば『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でハイラルをくまなく冒険したセーブデータを失う悲しみを、喪失感を、任天堂は理解しています。
任天堂がやろうとしているのは、それら顧客の要望すべてに対するポジティブなステップを踏むこと。ただし優先順位があり、すべてが同時に実現するわけではありません。
追加機能で最も優先順位が高いのは、2018年正式開始予定のサブスクリプション型オンラインサービス「Nintendo Switch Online」。スイッチのオンラインプレイに必要となるだけでなく、スマホを介したボイスチャットや、オンライン対応のクラシックタイトル提供(バーチャルコンソールとは異なる)などがサービス内容に含まれています。
レジー社長は、任天堂として初めて本格的に取り組むサブスクリプションサービス(年2400円/20ドル)を消費者にとって高いと思わせないよう提供することが最優先事項であるとコメント。
バーチャルコンソールの提供については、一部レガシーコンテンツをNintendo Switch Online で提供するという側面を考えれば、その役割をはたす面もあるだろうとレジー社長。ファイル管理システムについて言えるのは「続報をお待ち下さい」と述べ、将来的な更新で何らかの対応を行っていくことを示唆しました。