任天堂が発売したコンソールの中でもハードセールスが振るわなかった Wii U ですが、『スーパーマリオメーカー』や『スプラトゥーン』などいくつか印象的なソフトも発売されました。
しかしながら、中身は良くても注目を集められないまま埋もれてしまうタイトルも。そこで海外メディア Game Informer が、E3 期間中に行われたインタビューの中で、任天堂の宮本茂氏に直接 Wii U で見過ごされているソフトは何かと質問。宮本氏なりの答えを聞くことができました。
「個人的に『スターフォックス』は腰を据えてじっくり遊べば本当に楽しいゲームであると思っています。たとえば、小学生くらいの子どもが先入観抜きに遊んだときに、本当に楽しんでもらえると思います。それともう1つ、兄弟で一緒に遊ぶと本当に盛り上がると思います(スターフォックスゼロでは、1人が機体の操縦、もう1人が照準を動かして攻撃を担当)」
子どもの話が出たのは、以前のインタビューでも宮本氏が語っていましたが、ごっこ遊びに繋がる楽しみがあるからでしょうね。
『スターフォックス ゼロ』では、テレビと Wii U GamePad の2画面を使って、自機が映る三人称視点とコックピットからの一人称視点の両方が同時に表示。デモシーンのような映像をテレビ画面で見ながらゲームを遊ぶことができます。2画面を使った遊びは Wii U ならではと言えますが、操作の習熟までのハードルが高くなってしまった印象に。
任天堂アメリカのシニア・プロダクト・マーケティング・マネージャーで宮本氏の通訳も担当する(E3 2016 のツリーハウスライブではゼルダのゲームプレイに専念していましたが) Bill Trinen 氏もまた、質問に対して思うタイトルがあったようで、インタビューに参加。
「個人的に、私は『ピクミン3』が最も素敵な Wii U ゲームだと思います。たぶん、ここ6〜7年で最もお気に入りのゲームの1つです。マルチプレイのビンゴバトルモードは、スマブラ以来に生まれた文字通り最高の新しいマルチプレイモードで、とても楽しいと僕は考えているのですが、ほとんどの人に気づかれていないようです」
Trinen 氏の話を受けて、宮本氏も『ピクミン』についてコメント。
「『ピクミン』は何周も遊ぶことで味が出る類のゲームです。ですが、現代人には時間がありません。だからステージをただクリアしては次のステージ、またその次へと進みがちです。どんどん消耗品のようになっているんです。ゲームにどっぷり浸かってのんびりと楽しむ、そんな遊び方はますます難しくなっています」