オリジナルのファイナルファンタジー12(FINAL FANTASY XII)は、ジャッジ仁王立ちのタイトルロゴから格好良くて、久しぶりに発売前から楽しみなFFだった。だけどいろいろあって買う機会を逃し、評価も良くなかった事から敬遠していた。
しかし、やはりシナリオプロット・松野泰己×キャラクターデザイン・吉田明彦というコンビに、サガシリーズの河津秋敏、そして葉加瀬太郎のあのテーマ曲と来たら、これはいつか自分の目で確かめてみなくてはと思い、追加要素のあるインターナショナル版を購入して遊んでみることにした。
オリジナル版からの変更点
- ゾディアックジョブシステムの導入
- ワイド画面(16:9)対応
- 海外版ベースなので、イベントムービーが英語音声
- トライアルモード
- L1でON/OFFの切り替えが可能な、4倍速のハイスピードモード
- 強くてニューゲーム/弱くてニューゲーム
- その他調整等
オリジナル版からの主な変更点はこれだけあり、中でもハイスピードモードがあるおかげで戦闘も移動もサクサク進む。フィールドが広大で、かつ何度も行き来するので、このシステム導入はありがたい。逆にこのボリュームのゲームで4倍速の無いオリジナル版をプレイするのは、かなりキツいだろうなと感じる。
戦闘がフィールド画面から切り替え無しのシームレスなのも、自分には合っていて良かった。PS2位のグラフィックになってくるとそろそろ違和感を感じていたので。ガンビットと言われる味方のAIを調整するシステムも楽しい。色々と試行錯誤しながらキャラクターの行動パターンを決めていくというのは時に面倒でもあるのだけど、思い通りに嵌ると嬉しい。
もっと細かく調節出来ると良かったのだけど、そうすると手間もさらにかかってしまうし、マニアックになっていくからこのくらいで良かったのかもしれない。いくつかのガンビットをデッキのようにセットとして記録しておけるとよかったかな。
戦闘の難点を言えば、移動時と戦闘時で音楽が変わらず、フィールドの敵キャラをロックするとそのまま戦闘に切り替わるので、なんだか機械的に淡々とこなしている印象を受ける事だろうか。さらに基本オートだし。任天堂の『ゼルダの伝説』のように、フィールド曲から戦闘曲に移動しながら徐々に変化するような仕組みがあると変化に気がつきやすいし盛り上がるかなと思った。敵キャラが多い所もあるけど、そこら辺は調整していただいて。
FFお馴染みの戦闘終了後のファンファーレはボス戦後しか聴けないです。残念。
ゾディアックジョブシステムはタイトルに冠されているけど、一度ジョブを選ぶと変更出来ないので、そこまで深い代物ではないように思う。ライセンスは埋めていくだけだし自由度を求めるならオリジナル版と言うことになるんだろうか。せめて1度くらいはジョブチェンジ出来ると良かったけど、制作費や期間の問題もあるだろうし、仕方無いか。
物語に関しては、エンディングのアーシェの心情に関して以外は概ね良かったんじゃないかなと思うよ。中盤から終盤にかけて、あれよあれよと唐突に進んでいく感はあるけれど、プレイヤーキャラはヴァン、物語の主人公は本人が言うとおりバルフレアとして見ると納得できるというか。旅を通じてほんのりと成長していく部分と、変わらない部分を残すヴァン。異なる形ではあるけれど、6人全員が「自由」を求めている旅なんだよね。
やり込み要素や、作中での自由度が高く、ガンビット等の従来作から大きく舵を切った、システム寄りのFF。
1周目は普通にストーリーを見ることを目的としてクリアしたら、未取得のアイテムや召喚獣がやたらと多かったので、2周目はのんびりとイヴァリースを散策しながら進めてみようと思う。
従来の召喚獣が出てこず、帝国の戦艦名としての登場なのは少々がっかりだったけども。これは全部やろうとしたら、やり込み要素は半端無いですね。物語を追うだけだと、FF12の半分も楽しめていないのではないだろうか。
ライセンスに関してはオリジナル版をやればいいんだろうけど、ジョブチェンジがないのであまりそそらず。2度目でもジョブに悩みまくりです。
攻撃モーションで選ぶと苦戦したりもするけど、設定に近そうな、
ヴァン:シカリ
バルフレア:機工士
フラン:弓使いor黒魔道士
バッシュ:ウーランorもののふ
アーシェ:ナイト
パンネロ:白魔道士
でやっていこうと思う。
イヴァリースアライアンス(Ivalice Alliance)として、『ファイナルファンタジー タクティクス アドバンス(FFTA)』『ファイナルファンタジー タクティクス A2 封穴のグリモア(FFTA2)』『ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング(FF12 RW)』『ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争(FFT)』が発売になっていますが、イヴァリース (Ivalice)の世界観はしっかりとしているし、とても好きなので、今後も続編が出てくれると嬉しいな。いつか出ないかな。
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