米ネットフリックスは2023年4月18日に2023年第1四半期決算(1-3月)を発表。売上高は前年同期比で4%増の81.6億ドル、営業利益は同13%減の17.1億ドルでした。3月末時点の会員数は2022年12月末と比べて175万人増え2億3,250万人でした。今後の動きについて、25 年続けてきた DVD レンタル事業を年内に終了すると発表。最後の DVD は 9 月にリリースされます。
ストリーミング分野では新たに導入した「広告つきベーシック」プランのパフォーマンスは好調に推移しているといい、特にアメリカ国内では「広告つきベーシック」プランの期間ごとのARM (有料会員数あたりの平均収益)が「スタンダード」を上回っていると説明(サブスク料金+広告分の合計で)。
そこで「広告つきベーシック」ユーザーの満足度をさらに高めるため、2つのサービス向上施策を実施します。
「広告つきベーシック」が「広告つきスタンダード」に
「広告つきベーシック」のサービス強化。1つは画質の向上です。現在「広告つきベーシック」プランの画質は720pで提供されていますが、これが1080pに。もうひとつは同時視聴数の増加。現在は同時に1台の端末に限られますが、これが2台に増えます。
1080pと同時視聴2台は「ベーシック」以上のものとなり「スタンダード」と同じに。なのでプラン名ももはやベーシックではなく「広告つきスタンダード」(Standard with ads)に変更されました。
今月開始するカナダとスペイン市場を皮切りに、世界12の市場で順次導入するとのこと。
- 広告つきベーシックプランのサービスが向上
- 画質が 720p → 1080p に
- 同時視聴台数は 1 台 → 2 台に
- カナダとスペイン市場を皮切りに、日本を含む世界12の市場で展開
「広告つきベーシック」のサービス向上で立場がなくなったのは「ベーシック」。この時点ではサービス内容は変更されておらず、720p画質と同時視聴1台が維持されたかたちで引き続き提供されています。「広告つき」に対する優位性といえばすべてのコンテンツを見られること(広告付きプランは一部対象外のコンテンツがあります)と、1台の対応端末へのダウンロード機能。
料金プラン比較は次のようになります(料金は暫定的にカナダドル)。
広告つきスタンダード | ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 5.99 CAD | 9.99 CAD | 16.49 CAD | 20.99 CAD |
画質(最大) | 1080p | 720p | 1080p | 4K UHD |
広告 | ● | – | – | – |
同時視聴 | 2台 | 1台 | 2台 | 4台 |
ダウンロード | – | ● (1台) | ● (2台) | ● (6台) |
視聴制限 | ● (一部) | – | – | – |
ゲーム | ● | ● | ● | ● |
空間オーディオ | – | – | – | ● |
追加メンバー (有料アカウント共有) | – | – | 1人 | 2人 |
またタダ乗り対策として有料のアカウント共有機能の提供地域を拡大。収益力強化に務めます。