売上高は前年同期比18.6%増の731億3000万円、営業利益は85億700万円(+81.9%)、経常利益は89億9700万円(+58.7%)、純利益は57億200万円(+118.8%)でした。
デジタルエンタテインメント事業の営業利益は129.4%増
主力である、ゲームを中心とするデジタルエンタテインメント事業の売上高は437億5700万円(前年同期比+42.8%)、営業利益は79億2800万円で前年同期比129.4%増と2倍以上に拡大しました。
スマートデバイスやPCブラウザ等のプラットフォームでは『戦国IXA(イクサ)』が堅調だったほか、『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』や『スクールガールストライカーズ』が好調だったとのこと。
家庭用ゲームソフトでは、新作タイトルの販売が伸長したことや前年度発売タイトルのリピートが海外を中心に好調。また、MMORPG『ファイナルファンタジーIV』『ドラゴンクエストX』の運営も堅調だったとのこと。
売上高の内訳は、HDゲームが148億円、スマートデバイス/PCブラウザ等が176億円、MMOが114億円。通期では売上高1000億円、営業利益141億円を見込んでいます。
HDゲーム販売、欧米では3割以上がDL販売
今回スクエニから興味深い資料が公開されていまして、パッケージ販売とDL販売の地域別売上高比率のグラフなのですが、2014年4-9月期はHDゲーム売上全体の32.6%をDL販売が占めたとのこと。
DL購入比率が最も高いのは北米地域で36.8%。欧州もほぼ同じ比率の36.4%。日本だけは2割に届かず17.2%に止まっています。PCソフトの市場規模の差もあるのでしょうけれどね。
ポートフォリオも見直し
また、かつては数十億円規模の大型タイトル中心だったソフトラインナップのポートフォリオも、昨今のモバイルコンテンツ隆盛の流れを受けて見直し。こと国内では大中小バランスを重視したパイプラインとなっています。小規模のタイトルを増やし、スマートデバイスやアミューズメント機器など多岐に渡るラインナップを形成していくとしています。
大作がより求められている海外では、大型タイトルを残すものの外部資金を活用するなどしてリスクを軽減。オンラインタイトルに関しては、開発費を中規模(10億円程度)に抑制していくとしています。
アミューズメントを除いてその他事業も好調
その他のセグメントでは、アミューズメント事業こそ機器の販売減少などの影響により売上高212億9800万円(前年同期比-14.8%)、営業利益は23億6400万円(-36.4%)となったものの、出版事業、ライツ・プロパティ等事業は好調。
出版事業メディアミックス等の施策が功を奏して売上高62億1600万円(前年同期比+34.5%)、営業利益は17億8900万円(+80.7%)。
ライツ・プロパティ等事業は売上高19億4000万円(前年同期比+19.0%)、営業利益は6億1100万円(+72.5%)でした。
上半期の家庭用ゲームやモバイルの好調、またコミックの売上も想定以上に推移していることから、スクエニHDは通期予想を上方修正。売上高1500~1600億円(増減額+100億円)、営業利益110~160億円(+60億円)、経常利益110~160億円(60億円)、純利益70~105億円(+35~40億円)を見込みます。