カプコンの21年3月期第2四半期は全ての利益項目で過去最高を更新、中間配当の増配を決定


 

カプコンは 2020 年 10 月 29 日、2021 年 3 月期第 2 四半期連結業績を発表。新型コロナウイルスの収束が見通せないなか、売上高、営業利益、経常利益、純利益すべてが前年同期を上回る増収増益となりました。また全ての利益項目で過去最高を更新しています。

売上高は13%増の420.6億円、営業利益は28%増の178.6億円、経常利益は26%増の175.7億円、純利益は32%増の129.9億円でした。

主力のデジタルコンテンツ事業において、デジタル販売が拡大。大型新作タイトルとリピートタイトルの販売がともに伸長したことで、業績向上に大きく貢献しました。

デジタルコンテンツ事業の売上高は21%増の353.8億円。営業利益は37%増の198.5億円でした。営業利益率は6.4ポイント上昇して56.1%でした。デジタル販売が中心となっていることで利益率が高くなっています。

貢献したタイトルは4月発売の『バイオハザード RE:3』(堅調に推移)や『モンスターハンターワールド:アイスボーン』(続伸)。このほかにも採算性の高いリピートタイトルが継続的に売れ続けていることで利益を押し上げました。モバイルコンテンツも主力IPを用いたライセンス収入が利益に貢献したということです。

アミューズメント施設事業は苦戦が続いています。緊急事態宣言の解除後は順次営業を再開していますが、売上高は35%減の40.3億円。営業損益は2.6億円の赤字でした(前年同期は9.2億円の黒字)。アミューズメント機器事業は需要が伸び悩む環境にあるなか、新機種『リングにかけろ1 ワールドチャンピオンカーニバル編』の発売などライセンス等の事業を展開。売上高は449%増の13.3億円と大きく伸びましたが、営業利益は72%減の0.2億円でした。

好調な決算を受け、カプコンは増配を決定。中間配当1株あたり配当金を、5月の発表から5円増配して25円に決定しています(前期は20円)。期末配当金も25円なので、1株当たりの年間配当金は50円となります。

一方、通期予想に関しては5月発表から変更なし。ホリデー商戦の動向を見極めてから改めて判断することとなりそうです。

この日のカプコンの株価は前日比140円プラスの6,170円。

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