任天堂が7月31日に発表した2019年3月期の第1四半期決算は、Nintendo Switch のソフト販売や6月に販売を再開したミニファミコンの好調、またデジタルビジネスの拡大により増収増益となりました。売上高は9%増の1682億円、営業利益は88%増の305億円、経常利益は42%増の439億円、純利益は44%増の306億円でした。
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Nintendo Switch はハード↓ソフト↑
6月の株主総会の段階でも少し触れられていたように、Nintendo Switch ハードの販売台数は前年同期を4.4%下回りました。
前期と当期では Nintendo Switch のハードの売れ⽅が若⼲異なると考えており、単純に前期の第 1 四半期のハードの販売台数と当期の販売台数を⽐較すると多少⾒劣りするかもしれません。ただ、これは私たちも予期していたことであり、当期の全体的なソフトのラインアップを考えると想定内の推移と考えています。
一方で、Wii U からの移植タイトルである『ドンキーコング トロピカルフリーズ』が140万本を販売してこの期間の売上トップとなるなど、ソフト販売は引き続き好調を維持。『マリオテニス エース』は138万本、『マリオカート8 デラックス』は発売から1年が経ったものの新作並みの勢いを保ち、113万本を販売。累計は1,035万本となりました。『Nintendo Labo』はシリーズ全体で139万本。
発売済の人気タイトルやソフトメーカーのタイトルも堅調だったことから、期間中のソフト販売合計は前年同期比121%増の1,796万本でした。
Nintendo Switch ハードの累計販売台数は、2,000万台にせまる1,967万台。ソフト販売累計は8,693万本となっています。ハード1台あたりのソフト装着率は4.4。
ニンテンドー3DSはソフト・ハードともに大幅減
目立ったソフトの発売が無かったニンテンドー3DSは、ソフト・ハードともに大幅減。ハードは62%減の36万台、ソフトは50%減の295万本となりました。
その他、6月に販売を再開した「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」は126万台の販売を記録。
デジタル
デジタル売上高は、主にNintendo Switchのパッケージ併売ソフトや追加コンテンツなどによる売上が順調で、前年同期比68%増の185億円となりました。デジタル売上高比率は24.2%。第4四半期と同水準を維持しています。前年同期と比べると4.7ポイントの上昇。任天堂プラットフォームでもデジタルの占める割合が高くなってきています。
スマホは前年並の規模を維持
スマートフォン関連では、サイゲームスとの業務提携や新作アプリ『ドラガリアロスト』の発表はあったものの、新規配信は無く、配信中の既存アプリ『スーパーマリオ ラン』『ファイアーエムブレム ヒーローズ』『どうぶつの森 ポケットキャンプ』をサービス展開。IP関連収入も含めたスマートデバイ
ス・IP関連収入等の売上高は前年同期と比べてトントンの90億円(+0.4%)でした。
販売実績:
- ニンテンドー3DS:117億300万円(▲62.4%)
- 日本:21億4600万円(▲77.0%)
- 米大陸:59億9100万円(▲52.1%)
- 欧州:30億2800万円(▲60.7%)
- その他:5億3600万円(▲65.6%)
- Nintendo Switch:1295億8700万円(+24.8%)
- 日本:289億1000万円(+22.6%)
- 米大陸:549億1300万円(+22.9%)
- 欧州:268億8100万円(+9.1%)
- その他:188億8200万円(+72.9%)
- ゲーム専用機 その他:172億2600万円(+77.4%)
- ゲーム専用機 デジタル売上高:185億円(+68.2%)
- スマートデバイス・IP関連収入等:90億9700万円(+0.4%)
- その他(トランプ他):5億4100万円(+38.4%)