セガサミーHDの2018年3月期は減収減益、家庭用ゲーム分野は復調


 

セガサミーホールディングスが11日に発表した2018年3月期の通期決算は、売上高や営業利益、経常利益、純利益が前期を下回る減収減益でした。売上高は12%減の3237億円、営業利益は40%減の177億円、経常利益は49%減の146億円、純利益は68%減の89億円でした。

家庭用ゲームを含むエンタテインメントコンテンツ事業は前期並の売上高2081億円(+1%)を確保し、営業利益も148億円(+33%)となったものの、売上高29%減1056億円、営業利益55%減の119億円となった遊技機事業の苦戦が響きました。

パッケージゲーム分野が好調

エンタテインメントコンテンツ事業ではパッケージゲーム分野とAM施設分野が前期を上回る売上高・営業利益を達成。パッケージゲームは売上高570億円(+21%)、営業利益65億円(+150%)と、このセグメントで最も規模が大きくなっています。AM機器も売上高は5%減少して471億円だったものの、営業利益は59%増の27億円でした。

減収減益のデジタルゲーム分野は12タイトル投入で巻き返しへ

新作タイトルの投入数が当初計画を下回ったことで、デジタルゲーム分野は減収減益。既存タイトルに加えて、f4samuraiが開発・運営する『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』や、パッケージゲーム『真・女神転生』シリーズ初のスマートフォン向けタイトル『D×2 真・女神転生 リベレーション』の配信があったものの、売上高は19%減の385億円、営業利益は33%減の33億円でした。

19年3月期は『共闘ことばRPG コトダマン』『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』『ポポロクロイス物語 ~ナルシアの涙と妖精の笛』『BORDER BREAK』その他8タイトルで計12タイトルの新作タイトル投入を予定し、巻き返しを図ります。販売目標は売上高が700億円、営業利益は90億円。

パッケージゲームはグローバル展開を強化、さらなる販売増を目指す

好調のパッケージゲーム分野では、ソニックシリーズの新作として『ソニックマニア』や『ソニックフォース』を発売。『ソニックマニア』はミリオンを突破するセールスを記録しました。海外展開を開始した『ペルソナ5』の累計販売本数は全世界で200万本を突破しています。また海外市場を中心に、過去作品のリピート販売が好調で、販売本数は前期を65%上回る1733万本を達成しました。

19年3月期は国内タイトルのグローバル展開をより一層強化していくほか、新規 IPの創出を目指します。また既存タイトルのリピート販売も行っていくことで、継続的な成長を目指していきます。パッケージ販売は41タイトルで2000万本を計画。売上高620億円、営業利益70億円を目指します。

次期の予想

19年3月期の業績予想は売上高が21%増の3900億円、営業利益が19%増の210億円、経常利益は10%増の160億円、純利益は34%増の120億円見込み。

セガサミーグループでは、経営のさらなる効率化や働き方改革の推進、事業間連携やシナジー効果の槍術、人材交流の活性化を目的として、点在するグループ各社の本社機能を新オフィスへ集約。移転は8月より順次進められ、20社約6,500名の従業員が新オフィスにて従事することとなります。移転先は、東京都品川区にこの3月開業した大崎ガーデンタワー。

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