カプコンが1日に発表した2016年4-12月期決算は、前期発売のニンテンドー3DS用ソフト『モンスターハンタークロス』の反動減により、営業利益が51.7%減の大幅な減収減益となりました。ただ1-3月期に主力タイトルを投入し、攻勢をかけることから、期初の通期業績予想に変更はありません。
4-12月期の売上高は535億700万円(前年同期比▲6.2%)、営業利益は51億1900万円(▲51.7%)、経常利益は41億4700万円(▲61.0%)、純利益は27億6200万円(▲60.6%)でした。
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デッドラ4は堅調、モンハンストーリーズは軟調
コンシューマ
主力のデジタルコンテンツ事業において、『デッドライジング4』(70万本)が堅調な出足を見せたほか、『モンスターハンタークロス』や移植版『バイオハザード5』および『6』のリピート販売が海外を中心にヒット。現行機版『バイオハザード』は『4』『5』『6』の3作合計で200万本を突破する人気となっています。
一方で、『モンスターハンター』初のRPGとして投入された『モンスターハンターストーリーズ』の軟調との評価。昨年末時点で国内推定販売本数は30万本を突破しており、スマッシュヒットと呼べる規模にはなっていますが、『モンハン』ブランドであることや、クロスメディアタイトルとして、カプコンはもっと上の数字を期待していたようです。200万本計画の『デッドラ4』が年末商戦を終えてミリオンに届いていない点も気にはなりますけれど。
さて、巻き返しを図る1-3月期は『バイオハザード7』で400万本(すでに250万本出荷を達成済)、『モンスターハンターダブルクロス』で200万本の計画です。
オンライン・モバイル:囚われのパルマがヒット
オンラインゲーム・モバイルコンテンツでは、女性スタッフが中心となって開発した、カプコンとしては異色のスマートフォン向け恋愛ゲーム『囚われのパルマ』(iOS/Android、エピソード課金制)が、配信開始日に App Store の有料ランキング1位を獲得。現在もトップ100内にとどまるヒットを記録しています。
その他、国内向けけ『モンスターハンターエクスプロア』や『スヌーピー ドロップス』が安定した収益寄与、『ブレスオブファイア6』は軟調な推移となりました。
これらの結果、デジタルコンテンツ事業の売上高は284億2800万円(▲21.2%)、営業利益14億6100万円(▲84.9%)となりました。
その他の事業は増収増益と好調
その他の事業は売上高・営業益ともにプラスの増収増益。
アミューズメント施設事業の売上高は7.5%増の70億6900万円、営業利益は33.1%増の6億1100万円でした。
アミューズメント機器事業の売上高は26.7%増の165億9100万円、営業利益は87.3%増の54億2200万円でした。パチスロ機『モンスターハンター 狂竜戦線』が業績を牽引したほか、業務用機器部門において『マリオパーティ ふしぎのチャレンジワールド』が発売。
ライセンス許諾によるロイヤリティ収入、キャラクターグッズなどの物品販売を含むその他事業の売上高は8.3%増の14億1800万円、営業利益は58.8%増の5億6200万円でした。
カプコン 2016年4-12月期 業績
- 売上高:535億700万円(前年同期比▲6.2%)
- 営業利益:51億1900万円(▲51.7%)
- 経常利益:41億4700万円(▲61.0%)
- 純利益:27億6200万円(▲60.6%)
主要タイトルの販売実績
- 90万本 – 3DS: モンスターハンタークロス(リピート)
- 75万本 – PS4/Xbox One: バイオハザード5(移植版:リピート)
- 70万本 – PS4/Xbox One: バイオハザード6(移植版:リピート)
- 70万本 – Xbox One/PC: デッドライジング4
地域別販売本数
- タイトル数:33(前年同期比+5本)
- 日本:145万本(▲255万本)
- 北米:270万本(+160万本)
- 欧州:90万本(+40万本)
- アジア:15万本(▲5万本)
- DLC:650万本(+250万本)
- 合計:1170万本(+190万本)