日本経済新聞電子版が特報として報じた「KDDI、カブドットコム証券に最大1000億円出資」というニュースですが、KDDIもカブドットコム証券もこの報道について「決定した事実はありません」と否定しています。両社は金融事業においてさまざまな可能性を検討しているとしながら、今回報じられた内容については、決まった事柄はないとして否定。今後開示すべき事実が決定した場合は、速やかに公表するとしています。
日経電子版は、「KDDIは、東証1部上場のカブドットコム証券に出資する方向で調整に入った。出資額は最大1000億円規模に達する可能性がある。出資比率は5割弱になる見通し。KDDIはネット証券への出資によって、金融サービスの収益源化を急ぐ」と報じていました。
KDDIは、東証1部上場のカブドットコム証券に出資する方向で調整に入った。出資額は最大1000億円規模に達する可能性がある。出資比率は5割弱になる見通し。KDDIはネット証券への出資によって、金融サービスの収益源化を急ぐ。金融とテクノロジーが融合した「フィンテック」で、膨大な顧客基盤を持つ大手通信やIT(情報技術)企業が主導権を握る構図が鮮明になってきた。
KDDIは携帯電話などの通信ビジネスが頭打ちになる中で、次の収益源として金融サービスの強化を模索。三菱UFJと組んでじぶん銀行を設立したり、ライフネット生命保険に出資したり、あるいは最近も大和証券グループと組んで資産形成をサポートする合弁会社を立ち上げたりもしています。
カブドットコム証券との関係にしても、KDDIが出資しているじぶん銀行で口座連携サービスをはじめましたし、両社が接近しているのはあながち間違いではないのかも。「じぶん銀行についても出資比率を引き上げる方向で三菱UFJと交渉を進めているもようだ」とされていて、金融サービスを強化したい想いは強くありそうです。