任天堂の4-12月期は営業利益6倍、スイッチは年度目標をさらに100万台引き上げ1500万台へ


Nintendo Switch Hardware Box Art

 

第2四半期決算発表での上方修正や、年末商戦を終えた各地域から伝えられたニンテンドースイッチの好調さから、いつも以上に注目された任天堂の2018年3月期第3四半期(4−12月期)決算が発表。

907万本を達成した『スーパーマリオ オデッセイ』をはじめ、ニンテンドースイチが予想通り好調な販売を続けた結果、売上高は176%増の8570億円、営業利益は495%増の1565億円、経常利益は296%増の1946億円、純利益は31%増の1352億円となりました。

スイッチ単独で前年度の売上高を上回る

3DS

ニンテンドー3DSの売上高は1706億6000万円となりました。好調だったのは任天堂アメリカのレジー社長も饒舌だった北米地域で、日本や欧州を上回る666億5400万円の売上となりました。

販売数は本体が586万台(▲9%)。ソフトは3125万本(▲33%)でした。

Nintendo Switch

ニンテンドースイッチは5948億円を販売。こちらも北米が最も多く、2524億円の売上となっています。日本は1376億円、欧州は1563億円、その他地域は486億円でした。

6000億円規模の売上となっているスイッチですが、この売上高は、ここ数年の任天堂全体の年度売上高を上回るパフォーマンス。業績改善に大きく貢献していることがわかります。

4−12月の販売数はハードが1213万台(累計1486万台)、ソフトが4710万本(累計5257万本)。

最も売れたソフトは『スーパーマリオ オデッセイ』の907万本。『マリオカート8 デラックス』や『スプラトゥーン2』もそれぞれ733万本、491万本を販売しています。12月に発売された『ゼノブレイド2』もミリオンを突破し、ミリオンセラータイトル数はサードパーティのタイトルを含め8タイトルとなりました。

3DS/スイッチ以外のゲームプラットフォーム

3DS/スイッチ以外のゲームプラットフォームや amiibo、バーチャルコンソール等の売上高は610億円でした。ここには『ニンテンドークラシックミニ』シリーズが含まれており、『ミニスーパーファミコン』が発売された2017年は前年と比べて2倍超に成長しました(前年は295億円)。

『amiibo』はフィギュア型が約930万体、カード型が約500万枚の販売。カード型は24%減となったものの、新作ソフトと絡めた展開のあったフィギュア型は43%増となり持ち直しました。

ダウンロード売上高も、スイッチの好調な売上につられて増加。前年同期は231億円でしたが、2017年Q3期間は431億円でした。

スマホ・IP関連収入など

スマートデバイス・IP関連収入等の項目は291億円。『スーパーマリオ ラン』『ファイアーエムブレム
ヒーローズ』に加えて、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』がリリースされた結果、3倍近い規模となりました。

トランプなどの販売は14億円で前年並でした。

通期予想をさらに上方修正:売上高1兆円達成へ

スイッチが絶好調だった年末商戦を終え、任天堂は10月に上方修正した業績予想がさらに上振れそうだと発表しています。修正後の売上高はついに1兆円台を回復して1兆200億円、営業利益は1600億円、経常利益は1750億円、純利益は1200億円。

通期業績予想

売上高:1兆200億円(前回発表時から6.3%増)
営業利益:1600億円(33.3%増)
経常利益:1750億円(40.0%増)
純利益:1200億円(41.2%増)

年度の販売目標は、ニンテンドー3DSがハード640万台(前回発表から+40万台)、ソフト3500万本(▲500万本)。ニンテンドースイッチはハード1500万台(+100万台)、ソフト5300万本(+300万本)。

ニンテンドースイッチは上方修正が発表された前回からさらに100万台の上乗せができる見通し。ソフトも300万本のプラスを見込んでいます。ニンテンドー3DSも北米で好調だったことから40万台プラスの640万台に修正されました。

為替前提レートは、最近の動向を踏まえて1ユーロを125円から「130円」へ。ドル円の前提レートは「105円」のまま変更ありません。君島社長体制下ではドル円を最初から慎重に見ていて、円高が進んできた最近の状況にあってもまだ任天堂の想定レートに対して円安に触れています。

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